ブロードバンドタワー(BBTower)とヤフーは4月7日、両社が共同で企画・制作したドキュメンタリー番組「インターネットの夜明け」を、5月23日よりYahoo! JAPAN上にて無料で配信すると発表した。
「インターネットの夜明け」は、日本国内でインターネットの実験が始まった頃から現在に至るまでのインターネットインフラの発展を描いたドキュメンタリー番組だ。約120分ずつの前編と後編に分かれており、前編は1981年に始まった慶應義塾大学におけるLANの実験や、その後のJUNET(Japan University NETwork)について、またインターネット上の相互接続ポイントとなるIX(インターネットエクスチェンジ)の運用を専門に行うJPIXの設立や商用IXの誕生と進化について描かれている。後編は、ブロードバンドの黎明期からADSLの発展、携帯電話によるインターネットの登場、IPv6などについて描かれている。
また番組の中には、慶應義塾大学 環境情報学部教授の村井純氏やインターネット総合研究所 代表取締役所長の藤原洋氏、ソフトバンク 代表取締役社長の孫正義氏、イー・アクセス 代表取締役会長兼CEOの千本倖生氏をはじめとする日本のインターネットインフラの土台を築いたキーパーソンへのインタビューが数多く盛り込まれている。
前編、後編共に12話で構成されており、前編は5月23日から6月30日まで、後編は7月1日から7月30日までの期間に配信される。後編の配信期間中は、前編をバックナンバーとして配信する。
これまでにも、ネットシネマなどのインターネットコンテンツの制作を数多く手がけたBBTowerだが、ドキュメンタリーの制作は今回が初めてだ。そのため、今回の番組の制作にあたっては、NHKのテレビ番組「NHKスペシャル」などの制作を担当するNHKエンタープライズが協力した。BBTower代表取締役社長の大和田廣樹氏は、「ドラマは数をこなしたので、今度はドキュメンタリーを手がけたいと考えていた。題材としてインターネットそのものを選んだのは、進化を振り返るのにちょうどいい時期だと感じたためだ。まだインターネットが使われはじめて10年しか経過していないが、インフラは大きく変化した。進化の速度は驚異的で、このままでは初期のインフラ機材などを見ることができない時期がすぐにやってくる」と述べ、今回の番組制作に至った経緯を説明した。また同氏は、「この10年にはさまざまなドラマも存在しており、インフラのみならず人間ドラマも伝えたい」としている。
同番組の配信を担当するヤフー 取締役 最高執行責任者 兼 事業推進本部長の喜多埜裕明氏は、「歴史番組はいつ見ても面白いものだ。特にインターネットの変化は激しく、今後10年でまた大きく変わるのは確実だ。10年前にインターネットでショッピングをすることが想像できなかったように、今後の変化も想像できないほど大きなものとなるだろう。また10年後には今回のように歴史を振り返る番組を配信したい」と述べた。
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