サンフランシスコ発-- Advanced Micro Devices(AMD)は、組み込み機器用チップの新たな選択肢として、ハイエンドのOpteron製品を追加した。同社では、通信用サーバや医療用画像処理システムなどへの採用を期待してる。
AMDはすでに、AlchemyやGeodeなどのローエンドチップを組み込みコンピューティング市場向けに販売している。今回同社は、サーバ向けに開発されたOpteronのうち、一部のモデルまたはそれに相当する代わりのモデルを、今後最低でも5年間は供給することにしたと、同社のIain Morris(パーソナルコネクティビティソリューションズグループ、シニアバイスプレジデント)は米国時間7日に述べた。同氏によると、組み込みシステムのメーカーでは同じ設計の製品を何年間も販売することが多いことから、こうした保証が必要になるという。
AMDは、Opteronの採用が期待される分野として、ストレージシステム、セキュリティデバイス、通信用サーバ、無人軍事ロボット、医療用画像処理装置など、ハイエンドの組み込みコンピューティング製品を挙げている。
「これらのシステムでは、設計とテストににかかる時間が(サーバよりも)長い。そのため、製品のライフサイクルも長くなる」と、Morrisは今週当地で開催されているEmbedded Systems Conferenceで行われた記者会見の席上で述べた。
AMDのこの動きによって、同社とIntelとの長年にわたる戦いがさらに拡大することになる。またAMDは今後、組み込み用のx86チップを供給しているVia Technologiesと直接的に競合することも多くなるだろう。
AMDの長期供給保証にあわせ、NvidiaやATI Technologies、LSI Logicなどの電子部品メーカーもこれに対応する保証を行う。
AMD製品を採用している顧客には、自社のAdvanced Telecom Computing ArchitectureシステムにOpteronを使っているSun Microsystemsなどがある。
この供給に関する方針が適用されるOpteron製品は、モデル852、モデル252、そしてモデル152の3種類。AMDは同じソフトウェアが走り、大きさや電気的な接続、消費電力が同じモデルを供給するとしているだけで、全く同じモデルを5年間供給するわけではないという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」