成長の兆しが見え始めたインターネット電話ビジネスに、Yahooなどのウェブ検索ポータルも追随するのか?
この疑問は、カリフォルニア州サンノゼで米国時間7日より開催されるSpring 2005 VON Conference & Expoに参加するインターネットおよび通信関連企業のトップらが気にかけている共通の疑問の1つだ。
この分野は近ごろ活況を呈している。America Online(AOL)は、VoIP市場に独自の電話サービスで今月末にも参入する予定だ。この動きが、AOLのライバル企業であるYahooやMicrosoftのMSN、Googleもまもなく同様の発表をするのではという憶測を呼んでいる。
「この分野には非常に注目している」と、Yahooの広報担当Terrell Karlstenは述べる。「VoIPを活用しつつ、音声分野のサービスをどう強化および拡張するか検討している」
YahooとMSNは、インスタントメッセージング(IM)ソフトウェアとPCを利用した基本的な電話サービスを長期に渡って提供してきた。そして今、大手ウェブポータルの全てで既存の音声サービスを拡張すべきか検討が始まっている。Yahooでは、PCベースの音声サービスを英国で既に立ち上げている。 Microsoftは、通話機能を企業向けIMソフトウェアに搭載することを計画している。GoogleがVoIPプロジェクトを英国から始めるべく会社を設立しているという噂もある。
VoIPサービス提供に関して、Google側より発表はまだなく、コメントも得られていない。
これら3社ともVoIPに関する戦略を発表していないが、VoIPは無視できない存在になりつつある。低価格もしくは無料の通話がブロードバンド接続を使って可能になるプランに加入する人は増加している。競合企業が多数この市場に参入し、月額14.95ドル程度のVoIPプランを提供し、既存の電話サービスに対する新たな脅威となっている。
VoIPへの参入は、消費者にとっては喜ばしいことだが、Yahoo、MSN、Googleにとっても同様かという疑問は依然存在する。YahooやMicrosoftにとって、音声サービスに多額の投資をすれば、通信会社との重要なパートナーシップを損ないかねないという問題が存在するためだ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス