オン・デマンド・ティービーは3月7日、伊藤忠商事とNTT西日本の協力の下、NTT東西のフレッツユーザー向けに、定額制でテレビに向けた映像配信サービス「オンデマンドTV」を開始すると発表した。サービスはまず大阪府、京都市、神戸市にて3月9日より提供される。サービス開始当初のビデオ本数は約1000本で、1年後に約2800本、5年後には約5500本のタイトル提供を予定している。コンテンツの調達は、伊藤忠商事が中心となって行う。
オン・デマンド・ティービー代表取締役社長の梶原浩氏は、「これまでのビデオ・オンデマンド(VOD)サービスでは、視聴本数で料金が変動するプランが多かった。しかし、オンデマンドTVでは一部のプレミアムコンテンツを除き、定額の月額料金でハリウッド映画のヒット作品などが見放題になる」とアピールする。同サービスの加入料金は5250円で、VODサービスが見放題となる「みほうだいプラン」の月額料金は2100円、ビデオを毎月2本まで視聴できる「おてがるプラン」は、月額料金577円となる。専用のセットトップボックスが必要で、同機をレンタルする場合は月額レンタル料が315円、購入する場合は1万5750円となる。
左から、伊藤忠商事 代表取締役専務 奥田陽一氏、オン・デマンド・ティービー 代表取締役社長 梶原浩氏、NTT西日本 取締役 軸屋真司氏 |
サービス開始当初の3月〜4月の時点で提供される見放題のコンテンツとしては、洋画では「パーフェクト・ストーム」、「ボディガード」、「セブン・イヤーズ・イン・チベット」など、邦画では「リング」、「失楽園」などとなっている。また、「宇宙戦艦ヤマト」全52話といったアニメコンテンツや、ジョン・レノンの平和運動を収録したドキュメンタリーなどもある。
同社では、VODのほかにも専門チャンネルからなる多チャンネル放送サービスを4月から開始する予定だ。多チャンネル放送が見放題となる「多ちゃんねるプラン」は月額料金2100円で、多チャンネル放送とVODサービスが見放題の「よくばりプラン」は月額料金3150円にて提供する。
同サービスを利用するには、NTT西日本の提供する「フレッツ・光プレミアム」、「Bフレッツ」、「フレッツv6アプリ」、NTT東日本の提供する「Bフレッツ」、「フレッツ・ドットネット」のいずれかとの契約が必要だ。ISPには依存しないが、提供エリアはNTT東西のIPv6サービス提供地域に準じる。3月9日に京阪神にてサービスを開始した後は、6月に愛知県、広島県、福岡県および東日本全域にてサービスが展開される。なお、フレッツADSLユーザーへのサービス提供時期は、NTT東西共に2005年9月頃を予定している。
今後の予定として同社では、現行の映像符号化方式に比べて2倍以上圧縮効率が高い次世代映像符号化方式「H.264」を採用することで、ハイビジョン対応とすることに加え、オンラインゲーム、カラオケ等の娯楽コンテンツや、テレビショッピング、遠隔講義などのコミュニケーションコンテンツを用意することなどを挙げている。
梶原氏は、ユーザー獲得数の目標として、「初年度は7万7000人、3年後には40万人をめざしたい」とした。
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