調査会社IDCが米国時間25日に発表した2004年第4四半期の調査結果によると、企業がサーバ1台当たりに支出する金額が増加傾向にあるという。IDCではこの傾向について、企業が自社インフラに戦略的に投資していることの表れであると見ている。
第4四半期における全世界のサーバ売上高は、前年同期比5.1%増の144億ドルだった。出荷台数は前年同期比15.7%増の180万台だった。2003年第4四半期に前年同期比23%の成長を記録したことから、2004年第4四半期の出荷台数の成長は緩やかといえる、とEastwoodは述べる。
「第4四半期には、これまでとは異なる製品が市場に投入された。傾向として、多機能なものが目立った」とIDCのエンタープライズサーバ調査担当バイスプレジデントMatt Eastwoodは述べている。「企業は、一時しのぎでサーバを設置するのではなく、戦略的な投資を行うようになってきている」(Eastwood)
第4四半期の数値は、ここしばらく顕著だった「必要最低限」のサーバを購入するというアプローチを企業が捨てつつあることを示唆している。
Linuxサーバの売上高と出荷台数は、UnixやWindowsと比較して、ともに最も高い成長率を示した。第4四半期にLinuxサーバの売上高は、前年同期比35.6%増の13億ドルとなり、サーバ市場全体の10%近くに達した。Linuxサーバの出荷台数は前年同期より29.1%増加し、32万6000台となった。
Unixサーバの売上高は前年同期比2.7%増の52億ドルと、ぱっとしない結果に終わった。Windowsサーバは同15.5%増の46億ドルだった。
企業別では、IBMが売上高で首位の座を堅持した。同レポートによると、IBMの第4四半期の売上高は前年同期比6.5%増の55億ドルだったという。また同社の市場シェアは、前年同期の37.7%から38.2%へと拡大している。
Hewlett-Packard(HP)は市場シェア25.9%を獲得し、2位の座を守った。3位のSun Microsystemsはシェアを9.4%に落としており、シェア9%のDellに追い上げられている。
出荷台数ベースでは、HPが引き続き1位の座を維持し、市場シェア31%を獲得した。2位はDellの21%で、3位はIBMの19%。HP、Dell、IBMの3社が同四半期にシェアを伸ばしたのに対し、Sunをはじめとする他社はシェアを落としている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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