米国時間24日、ネット広告収入の成長鈍化を懸念するアナリストが、GoogleとYahooの評価を格下げした。これを受け、両社の株価は前場終わり近くの取引で、Yahooは1株あたり30ドル49セント、Googleは185ドル25セントと、それぞれおよそ5%値を下げた。なお、市場全体は前場に値を上げていた。
RBC Capital MarketsのアナリストJordan Rohanは、Yahooについて「われわれは、第4四半期の検索広告の勢いが第1四半期末まで持続すると期待していた。しかし、現段階での見通しは悲観的だ」と調査メモのなかで述べている。
Rohanは、同社のネット広告販売チャネルの調査結果を引き合いに出し、Yahooを「買い」から「待ち」相当に格下げした。同氏はまた、Googleも「強い買い」から「待ち」相当に格下げした。
RohanはGoogleについても、前四半期と比較した第1四半期の売上高の予想伸び率を13%から5%へと引き下げた。一方、ウォールストリートは同社の売上が13%増加すると予想している。
Caris & Co.アナリストのDavid Garrityは今週初め、Googleを「強い買い」から「買い」へと格下げしている。Thomson Financialによると、Garrityは自らの調査メモにもこの懸念を記しているという。
Garrityはこのメモのなかで、「Googleは引き続き検索広告トップの座を維持し、われわれの予想値を達成すると思われる。ただし、当面は評価を引き上げるような材料がほとんど見あたらない」と述べている。
Garrityは、Interactive Advertising Bureau(IAB)が22日に公表した業界の第4四半期暫定予想を指摘した。そこに示されたネット広告の売上高は、同氏の示した四半期業界予測を下回るものだった。
IABでは第4四半期に27億ドルの売上高を予想しているが、Garrityは同四半期における業界の売上高を33億4000万ドルと予想していた。
しかし、ここにきて、数多くの業界アナリストが第4四半期決算発表後にYahooとGoogleを格上げしている。YahooとGoogleは、いずれも同四半期に予想を上回る利益を計上していた。
Thomson Financialによると、Googleが2月1日に第4四半期決算を発表した後、2人のアナリストが同社の評価を格下げした一方、3人がこれを格上げしたという。Yahooについては、同社の第4四半期決算発表後に4人が格上げしたのに対し、格下げしたのは1人だった。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス