Novellは米国時間22日、会計年度2005年第1四半期の決算を発表した。Microsoftからの和解金も追い風となり、同社の利益はアナリストの予測値を上回った。
Microsoftから支払われた和解金の4億4800万ドルや、その他の臨時項目を除くと、Novellは同四半期に1000万ドル(1株当たり3セント)の純利益を計上したことになる。この数値は、前年同期の純利益1100万ドルと比べると9%低いが、Thomson First Callが集計したアナリストの平均予想値(1株当たり利益2セント)を上回っている。
Microsoftからの和解金を含めた場合の同社の純利益は、3億9200万ドル(1株当たり90セント)だった。
また同四半期における売上高は前年同期の2億6700万ドルから8.6%増加し、2億9000万ドルとなった。なお、Thomson First Callは同社が2億8500万ドルの売上を計上するものと予測していた。
SUSE Linux事業に関連した売上は1500万ドルで、このうちの700万ドルは「SUSE Linux Enterprise Server(SLES)」のサブスクリプション形式のサポート契約によるものだ。
同社CEOのJack Messmanは第1四半期の業績に対し、慎重ながらも楽観的な見方を示した。「Novellは同四半期に、戦略を実行しながら着実に成果を上げた」とMessmanは声明のなかで述べている。「成長市場におけるNovellの新しい位置付けを探るなかで、今後も取り組むべき課題はある」(Messman)
Novellは3月より、Linuxを同社のNetWareオペレーティングシステム(OS)とバンドルし、「Open Enterprise Server(OES)」として提供する予定だ。Messmanによると、Novellは第1四半期に、LinuxとNetWareのどちらのOSにおいても満足な業績を残すことはできなかったという。
「NetWareについては、望んでいたほど良い業績を残すことはできなかった」とMessmanは電話会議で述べた。また同氏は、SUSEに関しては「同四半期のSLESの売上は期待外れだった」とした。
Messmanによると、Novellは、3月初めを予定しているOESの提供により、NetWareの売上が上向くことを期待しているという。また同社はSLESに関しても、潜在的な需要があると見ている。
NetWareやSUSEと比較すると、ID管理/リソース管理用ソフトウェアの分野は良好に推移し、前年同期比19%増の5700万ドルを売り上げた。
独占禁止訴訟の和解金としてMicrosoftから支払われた金額は5億3600万ドル。それから訴訟費用や税金などを差し引くと4億4800万ドルになると、Novellの広報担当Bruce Lowryは述べる。Novellは現在、同社が以前所有していたワープロソフト「WordPerfect」の事業を阻害されたして起こした別の訴訟でもMicrosoftと争っている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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