MSがPOS端末向けのWindows XPを2005年春に出荷

 マイクロソフトは2月23日、2005年春に用途を流通小売業のPOS端末に特化したOS「Windows Embedded for Point of Service」(WEPOS)を出荷すると発表した。POS端末製造ベンダー向けのOEM(相手先ブランドによる生産)供給に限る。OEM価格と出荷額目標は非公開。

 現在、POS端末としてはx86アーキテクチャを採用したPCベースの機種が広く使われている。OSはこれまでWindows NTや組み込み用のWindows NTがよく使われてきた。専用の独自ハードウェアと独自OSの組み合わせよりも製造コストを削減できるうえ、POSアプリケーション開発の生産性も上がるからだ。Windows NTに取って代わり、今後はWEPOS搭載機が使われるようになる。

マイクロソフト リテールソリューション戦略グループ シニアマネージャ 太田和俊氏

 この春に出荷を始めるWEPOSは、一言で言えば、Windows XPからPOS業務に関係のない機能を省いて軽量化を図るとともに、POS業務に特化したライブラリ群を追加したOSである。WEPOSのベースとなった「Windows XP Embedded Service Pack 2」は、組み込み用途としてWindows XPをコンポーネント単位に必要な機能だけを組み込めるようにしたOSである。

 「マイクロソフトは流通業界向けに注力している」と、リテールソリューション戦略グループの太田和俊シニアマネージャは力説する。例えば同社は、「Open Point of Service(OPOS)技術評議会」と呼ぶPOS周辺機器とPOSアプリケーションのインターフェース標準化団体や、流通システムのためのXMLスキーマを標準化する「.NET流通システム協議会」を推進してきた。POSアプリケーションの開発生産性が向上するというシナリオだ。

 POS端末製造ベンダーから見たWEPOSのメリットは、Windows XPを使う場合と比べて基盤のフットプリント面積を低く抑えられる点である。ハードウェアの推奨性能が汎用OSであるWindows XPよりも低いためだ。マイクロソフトによるWEPOSの具体的な推奨値は、CPUがPentium II(300MHz)、メモリーが128Mバイト、ハードディスクが300Mバイト程度である。

 POSアプリケーション開発ベンダーから見たWEPOSのメリットは、POSアプリケーション開発用のライブラリCCL(Common Control Library)を用いて開発生産性を上げられる点と、Windows XPとVisual Studio .NETで開発したPOSアプリケーションをそのまま動作させることができる点である。WEPOSは、Win32 APIライブラリや.NET Frameworkを標準で搭載している。

 CCLは、各種のPOS周辺デバイスをアプリケーションから使うためのインタフェースを実装したライブラリ群である。ActiveXコントロール(COMコンポーネント)や、.NET Framework用のクラスライブラリなどの形態で実装している。OPOS技術評議会が定めた仕様に準拠している。

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