テクノロジーコンサルタントのMary Hodderは「『ベータ』という言葉自体に問題があると思う。GoogleやFlickrがベータ版を何年間もウェブサイトに置き続けたことで、わたしたちはもはやベータ版と言われても、大したことではないと考えるようになってしまった」と語る。
Hodderは、ベータ版の有料RSSアグリゲーターを使用中にデータを失った経験を披露して、ブログコミュニティの物議をかもしたことがある。同氏は、使用中のRSSがテスト版であるとは知らなかったと自身のブログに記している。ベータ版のソフトウェアに対して企業が課金するなどとは考えていなかったためである。
「ウェブサイトでベータ版の何かを購入したとしたら、それはもうベータという本来の意味を失っている」(Hodder)
一方Fakeは、Flickrが販売しているベータサービスについて、より大きなストレージ容量を求める消費者が望んでいることであり、同社は正式サービスの最終調整を行う間の経営をこれでまかなっていると説明する。Flickrは無料でアカウントを提供しているが、年間59.95ドルで容量を追加できる。
Fakeはまた、Flickrのテスト版がこれほど長く存続したのは予定外のことだったと述べている。同社の写真サービスサイトは、もともとはマルチプレイヤーゲームサイトになるはずだったという。だが夏に同社が写真保管/共有サービスにフォーカスを当てると、同サイトは大変な人気を呼ぶようになったという。その結果、同社はサービスに追加しようとしていた機能を見直したり、コンピューティング/ネットワークリソースを再構築したりしなければならなくなった。
「わたしたちは、製品の修正版を非常に迅速に公開している」とFakeは述べ、さらに「何かをリリースしたら、何が起こるのか、さまざまな機能に関連してどのような動きが見られるのかを観察する。それから、ソフトウェアのユーザーと連携しながら、サービスを改良するための作業を継続的に行っている。実際に使用してもらわなければ、ソフトウェアが本当はどのように動作するのかわからない」と続けた。
Gmailやソーシャルネットワーキングサイト「Orkut」など、Googleのベータ版サービスのなかには、参加人数が増えすぎないように、招待制を採用しているものもある。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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