NEC(金杉明信社長)と三菱電機(野間口 有社長)は、3月31日をもって両社の合弁会社であるNEC三菱電機ビジュアルシステムズ(NMビジュアル、松田博利社長)の合弁を発展的に解消すると発表した。
NMビジュアルは、2000年1月の設立以降、三菱電機のアパーチャグリル管の商品力や国内でのモニタのブランド力と、NECのパソコンのブランド力や海外でのモニタのブランド力など、開発・生産・販売の各局面で両社がもつ強みを結集し、パソコンモニタ専業会社としてグローバルにビジネスを展開してきた。
その間、NEC・三菱電機両ブランドのモニタ市場におけるさらなる地位向上と、関連する技術力・調達力の蓄積に努めるとともに、大型の公衆表示用モニタや医療用モニタなど、新事業分野の開拓にも注力している。
一方、NECと三菱電機の両社は、民生用・業務用表示機器の急速なフラットパネル化への対応が急務であるとともに、システム・ソリューション型事業における映像表示機器の重要性の高まりによって、映像表示機器の開発でもシステム・ソリューション開発部門との高度な連携が必要となってきていた。
こうした背景から両社は、NMビジュアルのもつ高い販売力・技術力・調達力を両社がそれぞれに保有するコア事業と戦略的に統合して、各社の事業シナジーを生かしてモニタ事業を推進すべき時期が来たと判断し、今回の合弁解消に至った。
NMビジュアルは、4月1日からNECの100%子会社として社名を新たにし、NECのコンピュータや他の映像表示事業との連携によって、NECブランドの各種映像表示機器ビジネスを継続する計画。代表取締役社長は、現職の松田博利氏が継続する。
なお、これまでNMビジュアルが販売してきた三菱電機ブランドのモニタについては、デジタルメディア事業の一環として、4月1日から三菱電機が事業を行う。同社では、これまでNMビジュアルが行っていた日本を中心とした三菱電機ブランドのモニタビジネスのノウハウを生かしつつ、液晶TV・映像システム・業務用プリンタなどのデジタルメディア事業全般とのシナジーを図っていく方針。
また、NECと三菱電機は、合弁解消後も開発および生産面での協力関係を維持する方針で、新会社から三菱電機への製品供給などを行う予定。
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