情報処理推進機構(IPA)は2月3日、2005年1月におけるコンピュータウイルスと不正アクセスの届け出状況を集計・公表した。
集計結果によると、1月のコンピュータウイルス届け出件数は4880件で、12月の4905件からほぼ同水準で推移している。ただし、同じユーザーから同一発見日かつ同一種類のウイルス検出が複数届けられた場合、1日何通でも1件とカウントされており、実際のウイルス検出数は約334万個にのぼる。この数字は、12月の約260万個から28.5%も増加している。
届け出が最も多いウイルスはW32/Netskyで、1179件と11カ月連続して1000件以上を記録。次いでW32/Mydoomが348件、W32/Bagleが334件となっている。検出数についてもW32/Netskyが約297万個と圧倒的で、全体の約89%を占めている状態だ。12月の約214万個からさらに増加しているため、依然として注意が必要なウイルスといえる。
1月中の不正アクセス届け出件数は31件。2004年12月の55件と比べて44%減少した。しかし、被害届け出件数は侵入が4件、メール不正中継が2件、DoS(サービス妨害)が1件、その他(非正規ユーザーの正規ユーザーID使用によるなりすまし)が2件と合計で9件におよび、12月の4件を上回る結果となっている。さらに今までにない事例として、サーバ乗っ取りによるフィッシング被害も挙げられた。
同社ではインターネットを利用するうえでさまざまな危険に注意が必要としており、最低限のポイントとして利用するソフトウェア(OS、ブラウザ、メールソフト等)を最新版に更新し、セキュリティホールのない状態に保つことを推奨している。
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