東芝、第3四半期決算は営業利益が減益に、デバイス関連の価格下落が影響

 東芝(岡村正社長)が1月31日に発表した04年度(05年3月期)第3四半期の連結業績は、売上高1兆3699億円(前年同期比3%増)と増収だったものの、営業利益が9億円(同93%減)と大幅な減益となり、これにともない税引前利益は49億円(同47%減)、持分法による損益が黒字転換することで最終損益は15億円の黒字(前年同期は92億円の赤字)になった。

 売上高が増えたのは、パソコン事業やサムスン電子との合弁会社である東芝サムスンストレージ・テクノロジーなどが好調だったため。パソコン事業は2026億円(前年同期比16%増)、営業損益が84億円の黒字(前年同期は142億円の赤字)となった。笠貞純・取締役執行役員上席常務は、「パソコンの出荷台数に関しては、1年間の見込みだった550万台を現時点で上回っている状況」という。

 一方、これまで収益を牽引してきた半導体は、デジタル家電の在庫調整やメモリの市況悪化などで売上高が2118億円(前年同期比10%減)、営業利益が34億円(同90.1減)になった。

 04年度通期は、電子デバイス市況の下落が続くとみて、9月中間段階で売上高5兆8700億円(前年度比5.2%増)、営業利益1900億円(同8.8%増)、税引前利益1300億円(同10.3%減)、最終利益500億円(同73.6%増)とした連結業績見通しを今回、売上高5兆8600億円(同5.0%増)、営業利益1600億円(同8.3%減)、税引前利益1100億円(同24.1%減)、最終利益450億円(同56.2%増)に下方修正した。

東芝

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