ウイルス対策ベンダーの発表によると、ユーザーのPCにアダルトコンテンツが保存されているという偽の情報を流すワームが電子メールを介して広がっているという。
このワームは「Baba-C」と呼ばれ、電子メールを介して広がる。Sophosが米国時間18日に発表した勧告では、Baba-Cワームは、「Windows Evidence Checkerが、あなたのコンピュータにアダルトコンテンツが保存されているのを発見しました」というメッセージを送りつけてくるという。電子メールに添付されている「Evidence Cleaner」というプログラムを利用することで、PC内のアダルトコンテンツを削除できるというのだが、これは全くのでたらめだ。このプログラムを動作させると、悪質なコードが実行され、ハッカーがコンピュータのデータにアクセス可能になるのである。
SophosのシニアテクノロジーコンサルタントGraham Cluleyは、「だれもがインターネット上にあふれるアダルトコンテンツを警戒しており、自分のPCをそうしたコンテンツから守りたいと考えている。だが一方で、多くのユーザーが、インターネットをアダルトサイトの閲覧に利用している。いずれにしろ、PCにポルノ画像などの痕跡が残ってしまうのは願い下げという人がほとんどなので、このワームを受信した場合、電子メールの指示に従ってしまう人も少なくない。Baba-Cワームの手口は、実に陰湿だといえる」と話している。
Baba-Cワームを含む電子メールは、「重要!あなたのコンピュータにアダルトコンテンツが見つかりました!」というタイトルが付けられているという。また、メッセージの内容は、次のようなものだ。
「Windows Evidence Checkerが、あなたのコンピュータにアダルトコンテンツが保存されているのを発見しました。Evidence Cleanerサービスを利用すれば、(あなたがアダルトコンテンツを閲覧した際に残してしまった)痕跡を消し去ることができます。Evidence Cleanerを実行するには、添付されたショートカットをクリックしてください。このEvidence Cleanerの使用期限は、7日後までとなっています。今すぐ無料登録を行ってください。より詳しい内容については、添付のマニュアルをお読みください」
20日朝の時点では、Baba-Cワームの発見数はまだそれほど多くないと、Sophosは発表している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス