「それ、私のPCで動きますか?」
Microsoftは、特定のソフトウェアを動かすためのPCの機能を評価する新手法により、このような質問に勘に頼らず回答しようとしている。古いPCでは動作が困難なことが多い複雑なゲームもこの評価の対象になる。
米国特許商標庁が2週間前に公示した特許申請で説明されているこのシステムは、PCや特定のコンポーネントを「機能格付け」するというもの。Mark KenworthyというMicrosoftの社員が同社の代理人として申請した特許申請20040268341号には、包括的なシステムが記載されている。そこには、理解しやすい数値を用いて所定のソフトウェアがPCで処理可能かどうかを判断する、独立した格付けのための委員会に関する記載もある。
Kenworthyは現在、MicrosoftでVisual Studio開発ツールのグループプログラムマネジャーを務めている。
PCが特定のソフトウェアを動かせるかどうか確認することは、消費者にとって厄介な作業になる場合が多い。最新のビデオカードや各種ハードウェアを要求する新しい「Doom 3」のようなゲームは特にそうだ。これらの最新ゲームは、1〜2年前に購入したPCでも動かないことがよくある。
自分のPCが基準に達しているかどうか判断するには、平均的な消費者の知識を超える詳細を徹底的に調べなくてはならない場合も多い。ビデオカードがMicrosoftのDirectXグラフィックスライブラリの最新バージョンをサポートするのか、非常に複雑な「T&L(座標計算/ポリゴン陰影処理)」グラフィックス効果を処理できるか、といった調査が必要になる。
先の申請には、「現在、コンピュータシステムで利用するソフトウェアを購入するには、そのソフトウェアのシステム要件とコンピュータシステムの技術の詳細を理解している必要がある。残念ながら、平均的な消費者には必要とされるレベルの技術知識がないため、ソフトウェア要件とシステム仕様を一致させることができない場合が多い」と書かれている。
この申請には、PCの内部を検査し、それを諮問委員会が設定した基準に基づく数値で格付けする「機能ツール」アプリケーションの説明がある。ソフトウェアアプリケーションやゲームにも、要求される計算処理資源を基準にして同様の格付けが行われる。これらの数字をつき合わせてみれば、自信を持って新しいゲームやグラフィック処理用アプリケーションを購入できるようになるはずだ。
「コンピュータシステムの機能や、ソフトウェアの要件をあまり理解していない人でも、(必要な情報を)十分理解した上でソフトウェアやハードウェアを購入できるテクニックやツールがあれば、消費者、ハードウェアベンダー、そしてソフトウェアベンダーなど、すべての関係者がメリットを享受できる。要件の厳しいマルチメディア・ソフトウェア・アプリケーションでも、PCのパフォーマンスが基準を満たさないため使い勝手に不満を持つといったことがなくなる」(申請書の説明)
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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