カーオーディオメーカーのおかげで、iPodがドライブの必需品になろうとしている。
たとえば、パイオニアとクラリオンは、今週ラスベガスで開催中のConsumer Electronics Show(CES)で、Apple ComputerのiPodとカーオーディオシステムを直接接続するための計画を発表した。数千曲の保存が可能なiPodは、携帯音楽プレイヤーの分野で最もよく売れている製品だ。
iPodをカーオーディオに接続し、同プレイヤーに保存した楽曲をクルマのなかでも楽しめるようにするという試みは特に目新しいものではない。たとえばカセットテープのデッキを利用するタイプやFMラジオを経由するタイプのものなど、数多くのアダプタが現在すでに出回っており、最も安いものは20ドル程度で入手可能だ。また、BMWはハンドルにiPodコントローラを内蔵したモデルを複数発売しているほか、ドライバーがハンドルから手を離さずにiPodをコントロールできる149ドルのステレオアダプタを一部のモデル用に提供している。
アルパイン、パイオニア、クラリオンの3社はそれぞれiPod用のアダプタを発表したが、ユーザーはこれらの製品を使って自分のiPodを直接カーステレオに接続し、カーステレオ側からiPodを操作して曲の検索や再生ができるようになる。なお、この種の製品としては、Multi Technology EquipmentがすでにIpod2Carというアダプタを販売している。
パイオニア米国法人のMichael Townsen(モバイルエンターテイメント担当マーケティングディレクター)は声明のなかで、「iPodのような携帯音楽プレイヤーは、もはや一過性の流行ではなく、デジタルライフスタイルの一部になっている。消費者はiPodで曲を聴くことを非常に気に入っており、車内も含め、どこにでも持って行きたいと考えている」と述べている。
パイオニアによると、同社がCESで発表したCD-IB100アダプタはiPodおよびiPod Miniに対応し、接続した同社製カーステレオのコントローラを使ってiPodを操作できるようにするものだという。同社のカーステレオでは、アルバム、アーティスト、あるいは曲名など最大8文字のテキストを表示できるようになるほか、iPodのバッテリを充電することも可能になる、とパイオニアは声明のなかで述べている。
3月に発売予定の同アダプタは140ドル程度で販売される見込みで、過去数年間に販売された約300万台に上るパイオニア製カーステレオと組み合わせて使用できると同社は述べている。
アルパインのKCA-420iというアダプタもiPodおよびiPod Miniに対応し、カーステレオ側からの操作など、パイオニアのアダプタと同様の機能を提供する。こちらは、約100ドルですでに発売されている。
一方、クラリオンが発表したVRX755VDは、7インチのタッチスクリーンが付いたダッシュボード内蔵型のDVDプレイヤーで、iPodコントローラが付属している。来月市場に投入予定のこの製品は、7インチの画面上でiPodのコントローラを再現し、ドライバーが聴きたい曲を呼び出せるようになっていると、同社は声明のなかで述べている。またプレイリストや他の情報もこの画面上に表示される。
クラリオンでは、VRX755VDの価格を明らかにしていないが、これに近いVRX745VDという製品は約1400ドルで販売されている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」