インテル、ノートPC向け次世代プラットフォームを発表

藤本京子(CNET Japan編集部)2005年01月19日 16時30分

 インテルは1月19日、コードネームSonomaと呼ばれていたノートブックPC向け次世代プラットフォームとなる、915 Expressチップセットファミリと、新たなPentium Mプロセッサシリーズを発表した。ブランド名は引き続き、インテルCentrinoモバイル・テクノロジとなる。

 インテル 代表取締役共同社長の吉田和正氏は、モバイルプラットフォームに必要な4つの要素として、ワイヤレス接続、処理能力、バッテリー持続時間、薄型軽量の4点を挙げる。「これらのバランスが重要で、この要素はひとつでも欠けてはならないものだ」と吉田氏は述べ、Sonomaがこの要素を重視した製品であることをアピールする。

インテル 代表取締役共同社長 吉田和正氏

 まずPentium Mでは、省電力フロントサイドバス533MHzを採用している。省電力でバッテリー時間の向上に貢献するほか、これまでの400MHzと比べ、データ転送レートが33%高速になったという。オプションではあるがセキュリティ機能として、対応OSと動作させることで特定ウィルスを防止することのできるエグゼキュート・ディスエーブル・ビット機能をサポートする。

 一方の915 Expressチップセットは、最大2GBまでのデュアルチャネルDDR2 400/533MHzメモリに対応する。DDR2 533メモリは、DDR1 333より帯域幅が最大60%拡張され、グラフィックを含むシステム性能が向上するという。また、平均消費電力も、DDR1メモリと比べた場合、最大120mW削減できる。さらにはDRAMが小型化することで、基板の省スペース化も可能だという。

 同チップセットはまた、PCI Expressバスアーキテクチャをサポートする。これにより、ディスクリートグラフィック用の帯域幅が最大4倍向上し、I/O帯域幅は2倍になるという。また915 Expressは、インテル ハイ・デフィニション・オーディオをサポートし、ゲームや音声チャットなどを別々のソースから取り込むことのできるマルチストリーミング機能や、音声の入力・出力プラグの利用を簡素化させたジャックのリタスキング機能などが採用されている。

 915GMにおいては、インテル グラフィックス・メディア・アクセラレータ900が搭載されている。これは、高品位なメディアの再生や3Dゲームを可能にするDirectX 9対応の統合グラフィックスソリューション。このアクセラレータの搭載で、915GMは855GMに比べ、2倍のグラフィック性能を実現しているという。

 インテル マーケティング本部 IAクライアントプロダクトマーケティング ノートブックプロダクト マーケティングマネージャーの山本和己氏は、「個人ユーザーは、最新の3Dゲームや動画がストレスなく楽しめるほか、高品質なオーディオ機能で音楽・ホームシアターを存分に利用することができる。企業ユーザーはPC環境に信頼性や継続性を求めるが、同プラットフォームでは最新の無線LANセキュリティ規格とエグゼキュート・ディスエーブル・ビットをサポートしている」と述べ、新プラットフォームが個人ユーザーにとっても企業ユーザーにとっても最適なものになると述べた。

 発表会場では、シャープのMebius PC-MR80Hやソニーマーケティングのtype A PGN-A72PBなど、各PCメーカーが同プラットフォーム搭載の新製品を展示していた。インテルでは、年内に150種類以上のインテルCentrinoモバイル・テクノロジを採用したノートブックPCが市場に投入されると見込んでいるという。

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