米国時間6日の午前中にAmazon.comのウェブサイトで、利用者が予想外の遅れを経験したり、時にはまったくアクセスできなくなるという事態が発生した。
同日の午前中(太平洋標準時:PST)に、Amazonのサイトでは「本サービスはただ今利用できません("Service Unavailable")」というメッセージが表示されることがあり、また「大変申し訳ありません!("We're sorry!")」と表示される場合もあった。Amazon関係者によるとこの問題は昼過ぎまでに解決したというが、しかし2時頃にアクセスしたところ、サービスが利用できない旨のメッセージが表示されていた。同サイトが通常の状態に戻ったのは2時半ごろとみられる。
「本日午前中に断続的なサービス停止状態を経験した」とAmazon広報担当のCraig Bermanは認めたが、しかし問題の原因については触れず、「これは複雑なシステムで、時々問題が発生する」と述べただけだった。
インターネットのトラフィックとパフォーマンスを測定しているKeynote Systemsによると、Amazonサイトで問題が発生し始めたのは午前8時(PST)ごろで、このときアクセスユーザーの20%が同社のサイトに入れず、また残り80%のユーザーも最大1分ほど待たされることになったという。同サイトは9時45分までにいったん復旧したものの、10時45分には再び問題が発生していたと、Keynoteは述べている。
Amazonにとって今回の問題は最悪のタイミングで発生した。年末商戦たけなわのこの時期に、Amazonは繁忙期の真っ只中にあり、また同社は今四半期に大幅な売上の伸びを達成すると公約してしまっているからだ。Amazonは、今期の売上について、最低でも31%増の22億9000万ドルから25億4000万ドルになると見込んでいる。また通期の売上についても、31%増の66億7000万ドルから69億ドルになるとしている。
競争が非常に厳しい小売業界では、この時期の障害はどのようなものであれ、大きなトラブルを意味する。世界最大の小売業者であるWal-Martはそれを知らされたばかりだ。年間最大の買い物シーズンに位置づける感謝祭の週末の売上が予想を下回ったと報告したとたんに、同社の株価は急落してしまった。
一方Wal-MartやBest Buy、Target、Home Depotなどのリアルな店舗網も展開する大手小売チェーンは、実店舗での売上をウェブサイトからの売上で補完しようとしている。
小売業者がウェブサイトを通して販売を強化していることを考えれば、オンラインショッピングが引き続き好況を呈しているのも不思議はない。ウェブ統計会社のComScore Networksによれば、感謝祭翌日(多くの小売業者が黒字に転じることからブラックフライデーとも言う)のオンラインでの売上は、昨年の1億7800万ドルから40%増の2億5000万ドルに達し、一般的には売上が鈍いとされる感謝祭当日でさえ、オンラインでの売上は1億3300万ドルに達し、前年の6700万ドルから2倍になったという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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