日本ビクターは、トウモロコシ由来のポリ乳酸を使ったDVDメディアを開発した。同社が12月6日に明らかにしたもの。同メディアは、ポリ乳酸が主成分でありながら耐熱性に優れ、室内使用時に実用可能な信頼性を備える。
ポリ乳酸は、トウモロコシなどのでんぷんを用いて合成される植物原料由来のプラスチック。地球温暖化の原因である温室効果ガス(二酸化炭素)増加の抑制、枯渇資源である石油の消費量節減など、環境負荷低減に寄与する素材という。ただし、従来の透明なポリ乳酸は、石油製プラスチックに比べ耐熱性が低く、光ディスクの基板として用いると、再生機器の温度上昇で変形して再生が困難になる可能性があった。
同社は東レの協力を得て、耐熱性に優れたポリ乳酸ベースの光ディスク用透明プラスチックを開発。同素材を使ったDVDは、従来のポリ乳酸製DVDと比べ、耐熱性が約15℃高い。信号ピットの形成は、通常と同じく射出成形方式で行えるので、高い量産性も備えている。さらに、優れた光学特性を持つため、CDやBlu-ray Diskなど多くの光ディスクに適用できるという。
同社は、12月9日から11日にかけ東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催されるエコプロダクツ2004で、同DVDメディアを参考展示する。
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