「PHPはサーバサイドのスクリプト言語として非常に高い人気を誇っている。2000年1月には100万のインターネットドメイン上にて採用されていたが、現在では1600万ものドメイン上で採用されている。これは、ASP(Active Server Pages)やJSP(Java Server Pages)、Perlなどより人気が高いということだ」と、Zend TechnologiesのCEO ドロン・ガーステル氏は、PHPの人気を紹介する。来日したガーステル氏は11月16日、記者を前にしてZendの現在の製品群や今後のロードマップについて説明した。
PHPがこれほどまでに注目を集めることになった理由について、ガーステル氏は「パフォーマンスと信頼性が高いこと、習得が容易なこと、プラットフォームを選ばないこと、データベースとの親和性が高いこと」などを挙げる。またPHPは、コミュニティによってサポートされており、開発に関わっている人数が現在50万人以上となっていることにも触れ、「これはMicrosoftの開発者の数より多い」と述べる。
PHPは、米Lycosにて検索サイトやショッピングサイト、ニュースサイトなど38のサーバ上で利用されているほか、楽天、Disney OnlineなどのEコマースサイト、
現在Zendの製品としては、PHPアプリケーションの統合開発環境Zend Studio、PHPコードを中間コード化または暗号化することのできるZend Encoder、PHPコードのセキュリティ対策ツールZend SafeGuard Suite、ダウンロード処理の高速化によりPHPサイトのパフォーマンス向上を実現するZend Performance Suiteなどが提供されている。ゼンド・ジャパンのアーキテクト 佐藤栄一氏によると、国内での販売実績は、Zend Studioが約1300本、Zend Encoderが約120本、Zend SafeGuard Suiteが5本、Zend Performance Suiteが約120本。Performance Suiteは、「楽天市場」や新車カタログサイトの「eクルマさがし」、競馬ポータルサイト「netkeiba.com」のほか、航空会社や在京テレビ局、携帯電話メーカーのサイトにて採用されているという。
Zend EncoderおよびZend SafeGuard Suiteについては、最新バージョンとなる3.6の日本語版が同日発表された。最新版ではPHP 4.xに加えてPHP 5.xにも対応したほか、変換作業を行う環境としてMac OS Xをサポートしている。
ガーステル氏によると、来年1月には開発環境と管理ツールを統合させたような製品が発表される予定だという。新製品では、パフォーマンス管理はもちろん、すべてのPHPサーバを一元管理できるようになり、モニタリングツールで問題が起こった際の原因発見と最適化が迅速・容易に行えるようになる。またJavaとの統合も実現するという。
「ZendではPHPを中心に、開発、実装、管理のすべてをひとつのプラットフォーム上で実現できるエコシステムを提供する。これがZendの今後の方向性だ」(ガーステル氏)
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