Novellは米国時間12日、1990年代にデスクトップソフト市場で反競争的戦術を用いたとしてMicrosoftを提訴した。
予想通り、この訴状にはNovellがワードプロセッサのWordPerfectとスプレッドシートのQuattro Proを販売していた1994年から1996年にかけて、Microsoftが取引の自由を奪う行為を行ったとある。ソルトレイクシティーの米国連邦地方裁判所に提起されたこの訴訟は、不特定額の損害賠償を求めている。
Novellは、MicrosoftがWindowsに関する「重要な技術情報」をNovellに公表しなかったため、同社は競争力のある生産性ソフトを開発できなかった、と申し立てている。
Novellはまた、Microsoftが故意にWordPerfectを市場から締め出したとも主張している。Novellによると、Microsoftは自社の独占的立場を利用し、ハードウェアメーカーが顧客にWordPerfectを提供するのを阻止したという。
Novellのシニアバイスプレジデントで法律顧問のJoseph LaSala Jr.は声明のなかで、「今回の訴訟はNovellの現在のビジネスとは関連がないが、一連の主張の内容は重要であり、Novellにとって非常に意義のある内容だ」と述べた。
Microsoftは先週、NovellとのNetWare OSを巡る訴訟回避のため、同社に5億3600万ドルの和解金を支払った。Novellも、欧州委員会がMicrosoftに対して提起した独禁法訴訟から手を引いている。
だが、Novellによると、両社はWordPerfectとデスクトップ生産性スイートの問題を巡っては和解できないかもしれないという。
Novellは1996年、MicrosoftのOfficeに大きくマーケットシェアを奪われたことを受け、WordPerfectとQuattro Proを合わせて約1億7000万ドルでCorelに売却した。Novellの主張によると、売却当時のWordPerfectとQuattro Proの両製品を合わせた価値は10億ドル以上だったという。
Microsoftは12日に声明を出し、Novellの提訴内容は根本的に欠陥があるとし、これを一蹴した。同社によると、WordPerfectが消費者の人気を失ったのはNovellによる製品管理の失敗が原因だという。
Microsoftは声明を出し、「Novellが短命に終わった8年以上前の製品を今になって持ち出して訴訟を起こすのは、遺憾であり、驚きだ」と述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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