Red Hatは米国時間11日、同社初の中国オフィスを開設することを発表した。
同社は、急成長中の中国ソフトウェア市場に対応するため、Hewlett-Packard(HP)やIBM、Intel、Oracleといった業界パートナーだけでなく、中国企業とも提携していくと述べている。Red Hatの新オフィスは、中国の首都である北京に開設される。
中国のビジネスパートナーには、政府がバックアップするLinuxディストリビュータRed Flagが含まれる可能性があるが、Red Hatの代表はこの件に関してコメントを控えている。
同社は以前にも中国進出の計画を発表しており、今回の発表はさほど意外ではない。
RedMonkのアナリストJames Governorによると、中国でソフトウェアを販売するには政府が課す厳しい条件をクリアする必要があるため、地元企業との提携が不可欠だという。
Red Hatは中国にオフィスを開設する目的について、中国市場のニーズにマッチしたLinuxソリューションを提供することと、人材トレーニングを行うことの2つだと述べている。同社は、中国の2つの大学と提携して、同国にRed Hat Academyプログラムを設立しようとしている。
Red Hatは今後、ビジネスのやり方を中国ソフトウェア市場のニーズに合ったものに変えていかなければならないだろうとGovernorは言う。「私は、Red Hatが西欧諸国でやっている手法で利益を上げられるとは考えていない。まったく異なったビジネスモデルが必要となるだろう」(Governor)
Governorはさらに、中国は非常に大きな市場になるだろうと付け加えるが、その理由として同国における通信業界の急成長を挙げている。
「中国は、とてつもなく巨大な市場だ」と同氏は述べる。「Vodafoneは、20年以上かけて、20社以上の買収を行い、2億人の契約者を獲得した。一方、中国最大の携帯通信事業者はゼロからスタートして、3年間で2億人の契約を獲得した」(Governor)
中国政府では、オープンソース・ソフトウェアを選択する姿勢をはっきりと打ち出している。政府は、昨年2003年末にLinuxベースのシステムに投資を行う計画を発表し、4月には日本・韓国と共同のオープンソース・プロジェクトを開始した。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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