アップル、デスクトップ検索機能「Spotlight」の詳細を明らかに - (page 2)

Ina Fried(CNET News.com)2004年11月11日 12時37分

検索と消滅

 検索戦争の戦場は、大半が既にデスクトップへと移っている。大小さまざまな規模の企業が、ユーザーのハードディスクを一気に検索するソフトを先を争ってリリースしている。Googleも既に、デスクトップ検索ソフトを公開しており、Microsoftは同様の機能を年末までに投入することを約束している。YahooやAOLでも市場参入を目指している。さらに各社は、Copernic、X-1、Vivisimoといった新興企業の挑戦も受けることになる。

 これらのソフトもファイルをインデックス化し、ファイル名を調べるだけでなく、ドキュメント、電子メール、そして電子メールの添付ファイルの中まで対象にしてキーワードを探し出す。

 しかし、AppleやMicrosoftなどのOSメーカーはこれを一歩先へと進め、強化された検索機能をOSに組み込むことができる。ファイルシステムはOSがコントロールするため、メタデータと呼ばれる新たな情報をすべてのファイルに付加することで、ファイル検索機能を一段と高めることが可能だからだ。

 Tigerにはこのようなメタデータを格納する場所があり、これがSpotlightの機能を実現している。

 また、ファイルはタイプ毎に異なるメタデータを持つことができる。MP3ファイルにはアーティストやアルバムの情報を付加し、デジタル写真には撮影日時、使用機材、縦横の区別といった情報が付加できる。

 Bereskinは、「デジタル画像からは膨大な量の情報が出てくる」と語った。

 Tigerは最初から十数種類以上のファイルタイプを理解できるようになる。さらに重要なのは、Appleがこの技術を開発者にも容易に利用できるようにしている点だ。これにより、サードパーティーも自社のコンテンツを確実に理解させるフィルタを追加できるようになる。

 「Bob」という言葉を検索すると、Bobというテキストが含まれたドキュメントだけでなく、Bobが作成したドキュメントや、Bobから送信されてきたものまで探し出される。

 ソフトウェア開発者はさらに、Spotlightベースの検索機能を組み込んだプログラムを書くこともできる。これは、特定のユーザーのハードディスク上に置かれないGoogleのようなダウンロードソフトでは不可能なことだ。

 Microsoftも、2003年10月の開発者会議のなかでLonghornを披露した際に、強力なWinFSファイルシステムと一緒に、これと同様の機能をデモしていた。しかし、LonghornからWinFSファイルシステムが切り離された今、Longhornの一部としてどのように検索機能が強化されるのかは明らかでない。

 10日に、変更後のLonghornについてMicrosoftの関係者に質問したが、デスクトップ検索機能の計画の有無については教えてもらえなかった。Longhornは2006年下半期に出荷される予定だ。

   

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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