「2番とは敗北のこと」--孫氏、携帯/プロ野球事業への思いを語る

永井美智子(CNET Japan編集部)2004年11月10日 21時43分
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  「2番というのは人生において敗北だ。私の人生では受け入れられない」--ソフトバンク代表取締役社長の孫正義氏は11月10日、同社の連結中間決算説明会において、新規参入をもくろむ携帯電話事業やプロ野球事業に関して熱弁を振るった。

  まず携帯電話事業については、同社の新たな中核事業として育てたい考えを示す。「NTTもKDDIも、利益の大半を携帯電話事業が稼ぎ出している」と指摘し、携帯電話事業の収益性の高さに注目する。「我々の事業が本当の意味でジャンプするのは携帯電話事業に参入したときだ」(同氏)

  孫氏は総務省に対して周波数の割当を要請しているが、割当方針をめぐって既存事業者と新規参入を狙う事業者の意見は対立している(関連記事)。ソフトバンクでは免許を取得した段階で設備投資を始めるため、事業開始には「免許取得から2年ほどかかる」(同氏)という。目標加入者数は事業開始から5年で1000万件といい、「auやボーダフォンに匹敵する規模にする」と鼻息は荒い。同市場ではNTTドコモが約56%のシェアを持つが、「1番になる志で事業を進めていく」と孫氏は話す。

  プロ野球への参入についても、ナンバーワンにこだわる同氏の姿勢が色濃く反映されたものだ。「我々は“どこまでいっても顧客獲得”というくらいに、ナンバーワンになるまで顧客獲得を続けていく。獲得効率を高めるうえで、プロ野球への参入は重要な戦略だ」(同氏)

  東洋経済によれば、パ・リーグ球団を保有した場合の広告換算価値は通常時で年額140億円、優勝時は360億円になるという。同社は現在福岡ダイエーホークスの買収に向けて関係者と交渉を進めている段階だ。

  具体的な買収金額などについては明らかにしなかったが、球団だけでなくチケットやグッズの販売などの興行権、放映権を取得する方針。球団名については「我々は日本テレコム、ヤフー、ソフトバンクという3つのブランドを持っているが、1つの統合ブランドを打ち出すことを検討している。現在はブランドの認知度などの市場調査を行っている段階だ」とした。

  放映権を取得することで、Yahoo! BBを利用した試合の完全中継を行う計画もある。「球場のあらゆるところにカメラを設置する。ユーザーはブロードバンドを通じてすべての試合を見ることができ、しかもアングルを自在に変えられる。双方向でのやりとりもできるようにする」(同氏)

  コンテンツをYahoo! BB会員限定にするかについては明らかにしなかったが、「他社の回線ではマルチキャストに対応していないところもある。Yahoo! BBなら高画質で放送が見られる」とアピールした。また、球団についても「やる以上は野球においても勝たねばならない。新しい黄金期を築きたい」と意欲を見せた。

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