フロリダのある小さな企業が、自社の保有する4つの特許を侵害されたとして、ネットワーク機器最大手のCisco Systemsを訴えている。
ConnecTelによると、CiscoはConnecTelの創設者であるAllen Kaplanが開発したルーティング技術を使用しているという。Kaplanは1996年に同技術の特許を申請した。ConnecTelは2日(米国時間)、テキサス州マーシャルの地方裁判所にCiscoを提訴した。
具体的には、ConnecTelはCiscoが同社のインテリジェント・データルーティング技術を盗用したと非難している。この技術は、帯域幅、可用性、セキュリティ、ユーザーの優先事項などの複数の要素を基に、各パケットに最適なデータ経路や通信方式を選択するというものだ。ダラスに拠点を置くWinstead Sechrest & Minick法律事務所に所属し、 今回ConnecTel の代理人を務めているDaniel Perez弁護士によると、同社は、まだ1度も同技術を用いた製品を製造していないが、代わりに別の数社に同技術のライセンス供与を行なってきたという。
ConnecTelは数年前、Ciscoに同技術のライセンス取得の機会を与えたが、Ciscoはその申し出を断った。にも関わらず、Ciscoは後に自社製品に同技術を使用した、とConnecTelは主張している。
ConnecTelは未確定損害の賠償と特許権侵害の疑いのある行為の差し止め命令を求めている。Perezによると、損害額は数億ドルか、場合によっては数十億ドルに達する可能性もあるという。
ConnecTel以外にも、2003年にSockeyeとNetVmgの2社を買収したInternap Network Services、さらにEdgeStreamやRouteScience Technologiesといった企業が、ネットワーク上のトラフィック渋滞を緩和するインテリジェント・ルーティング技術を開発している。この技術は特にインターネットベースの映像配信サービスで威力を発揮する。トラフィック渋滞が発生すると、ネット上のライブストリーミング放送の質が低下する恐れがあるためだ。同技術は、IPネットワークやルーティングプロトコルの流れを監視することにより、トラフィックがネットワークを通過する上で最速かつ最も費用効率の高い経路を探し出す。
Perezによると、ConnecTelは今のところ、これらの企業が同社の特許を侵害したか否かの調査は行なっていないという。
Perezは「私のクライアント(ConnecTel)は特許によって与えられた権利を法律が許す最大限の範囲まで主張するだろう」と述べ、さらに「Ciscoは最も重要な企業であり、現時点では同社の追及に集中している」と語った。
一方Ciscoは、訴状を受け取っていないのでコメントできないとしている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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