高級ホテルにチェックインする音楽ファンが、iPodの貸し出しサービスについてフロントで尋ねている・・・。Appleの人気デジタル音楽プレイヤーを、最新のアメニティとして提供する高級ホテルが増えてきたことから、そんな光景も当たり前のものになるかもしれない。
Dreamというマンハッタンに新しくできた高級ホテルでは、滞在中の宿泊客にiPodを貸し出すサービスを行っている。このデザイナーホテルでは、あわせて200部屋ある客室のそれぞれに1台ずつiPodを用意している。また、顧客はiPodと一緒に最大2000曲の楽曲を借りて楽しむことできると、Dreamの広報担当Andy Patriziaは述べている。
同氏によると、コンシェルジェから借りられるこのiPodには特製のケーブルが付属しており、顧客は客室に備え付けられたBose製スピーカーと接続して音楽を聴くこともできるという。客室には37インチのプラズマテレビやデジタルケーブルも揃っており、またベッドには超高級エジプト綿を使用したシーツが使われている。このような贅を尽くしたサービスには、無論それなりの値段がついており、Dreamの宿泊料は1泊275から575ドルとなっている。ちなみに20Gバイトのハードディスクを搭載したiPodの価格は1台299ドルだ。
西海岸に目を移すと、ビバリーヒルズにあるCrescentというホテルでは、各客室に1台ずつ「iPod Music Minibar」を設けている。客室数40のこのホテルではラウンジバーが売り物だ。昨年導入したiPodについては、一緒に楽曲の貸し出しも行っており、特にジャズやラウンジ、エレクトロニカなどのジャンルの音楽ライブラリが充実している。
同ホテルでは、盗難対策としてiPod miniを特製のケースに入れた上で、これを各室に置かれた机につないでいるという(同ホテルデスクマネージャのPaula Arancel)。一方Dreamでも、宿泊客にiPodの返却に同意する旨の契約書に署名を求めたり、クレジットカードの請求に含めるなどして、人気の高い同製品の盗難を防ごうとしている。
Crescentは、Gray Vというデンバーの外注業者に委託して、iPodサービスのシステムを導入した。レストランなどへのデジタル音楽配信サービスを専門とするGray Vでは、このほかコロラド州アスペンのSky Hotelでも6つのスイートルームに同様のiPod Music Minibarを納入した実績があり、また現在進行中の案件もいくつかあると、同社のLori Honは述べている。
先ごろ出されたUSA Today紙の記事によると、海外のラグジュアリーリゾートのなかにも、iPod熱に便乗しているところがあるという。たとえば、香港にあるLe Meridien Cyberportのエクササイズルームでは宿泊客にiPodの貸し出しを行っており、またメキシコのロスカボスにあるLas Ventanas al Paraisoリゾートではプールの利用客への貸し出しサービスがあるという。さらに、バハマのOne&Only Ocean Clubでは、海辺のヴィラを利用する滞在客に、客室に備え付けられたiPodに好みの曲を用意するサービスを行っているという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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