Boston Red SoxファンのElizabeth Cappelloは米国時間20日夜、ワールドシリーズ進出を賭けたリーグ優勝決定戦で、贔屓のチームが歴史的勝利を飾ったのを見届けると、デジタル音楽ファンならだれでもすることを始めた。それは、プレイリスト作りだ。
血気盛んなRed Soxファンがこの日に聴きたいと思う曲は、David Bowieの「Heroes」、Robert Pollardの「Meet My Team」、Phil Coleyの「Who's the Greatest Red Sox Fan?」などのようだ。
もちろん、Queenの「We Are the Champions」も忘れてはならない。
「『希望、愛と失意、そして大きな盛り上がりを体現するのは何だろう』と考えたらこうしていた。感情表現の一種だった。机の上で歌ったり踊ったり・・・といったことは実際にはできないので、ヘッドホンを付けて自分のなかの小さなRed Soxの世界に陶酔するしかない」と、作成したRealNetworks Rhapsodyのプレイリストを別のファンに送信したCappelloは語った。
このような行動をとっているのはCappelloだけではない。短時間で編集でき、ネット経由で大勢の人に同時に送信できるといったメリットを持つデジタル音楽のプレイリストは、かつてのお手製の音楽カセットに代わって、その時代の音楽の流行を手早く切り取る手段となっている。Red Soxのリーグ優勝や大統領選挙といったイベントがあると、ファンはそのニュースを単に祝ったり、自分流の解釈を伝えたりするために、決まって曲のリストを作成したくなる。
実際に、ほとんどのオンラインデジタル音楽サービスでは、自由形式のプレイリストを共有できるようにしている。ただし、最も強力なマーケティングツールとなり得るこのアイデアを、どう活用すべきかについて実験し始めたのは、各社ともごく最近のことだ。
Rhapsodyには、サービス契約者同士がプレイリストを共有したり、それをウェブログで公開したり、他のユーザーがダウンロードできるようにする機能がある。Rhapsodyはサブスクリプションサービスであるため、他者のプレイリストをダウンロードすれば、契約者はそのリスト中にあるすべての曲にアクセスできるようになる。同様の機能はYahooのMusicmatchにもある。
プレイリストをウェブログで公開する人の数はまだ少ないが、それでも着実に増え続けており、この機能を中心にしたサブカルチャーが生まれている。共有されるリストのテーマには、「Flu Vaccine Blues(インフルエンザ撃退ブルース)」や「Rock and Roll Jesus(教会ロック)」といったものがあり、政治的なテーマのリストも多数公開されている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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