日立製作所は10月14日、新しい中国事業戦略を発表した。電力/産業機械システム、交通システム、情報通信システム、メディカルシステム、コンシューマエレクトロニクスなど9分野を、中国市場における注力分野と位置付ける。2006年度における中国事業の売上高目標を70億ドルに設定し、年率2けた以上の成長率達成を目指す。
同社は注力する事業分野として、前述の5分野のほかにビルシステム、建設/資源開発システム、オートモティブシステム/オートモティブシステム向け材料、情報エレクトロニクス/デジタル家電向け部品/材料といった4分野を挙げる。なかでも情報通信システム分野は、成長が見込まれることから積極展開を図る分野と位置づけており、ディスクアレイサブシステムを中核としたストレージソリューションや通信設備の提供に重点を置く。コンシューマエレクトロニクス分野では、「最先端・デジタル」をキーワードに製品を投入し、中国市場でトップ5を目指すとしている。
2006年度の事業目標と、2003年度の実績は以下の通り。
【売上高】
・2006年度:70億ドル
・2003年度:45億ドル
【調達額】
・2006年度:60億ドル
・2003年度:36億ドル
【生産高】
・2006年度:70億ドル
・2003年度:31億ドル
【投資額(3年間の累計)】
・2006年度:10億ドル以上(2004〜2006年度)
・2003年度:10億ドル(2001〜2003年度)
【持分法適用関連会社を含む日立グループ会社の売上高】
・2006年度:100億ドル
・2003年度:54億ドル
また、同社は優秀な現地スタッフの経営幹部への登用を進めるほか、中国において積極的な社会貢献活動も推進するとしている。さらに、研究開発力の充実、管理部門を中心とした経営効率の向上など、日立グループ全体の経営資源の効率的活用を図るための施策を実施し、「中国事業をグローバルオペレーションの中核の1つとして強化していく」(同社)。
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