GoogleのIPOに関する静粛期間が28日(米国時間)に終了した。これにより、今回幹事会社を務めた各証券会社のアナリストらは、同社の評価をまとめた調査レポートを発表し、同社への投資を推奨することが可能になった。
だが投資家らは、Googleの売上高や利益に関する各アナリストの予想に大きな開きがあることに気付くだろう。この点について、Googleが自らいくつかの答えを示唆するまで疑問は残ると、アナリストらは述べている。
「経営陣が指標となる数字を示さない限り、数字にさらなるばらつきがでてくるだろう」とRBC Capital Marketsのアナリスト、Stephen Jueは語る。「Googleが第3四半期の業績を発表する時には、良くも悪くも、大きな驚きがあるだろう」(Jue)
Googleの創業者らは、IPOに関する目論見書のなかで、金融業界向けに業績の指標を発表することはほぼないだろうとしていた。Thomson First Callが集計したアナリストらの予測平均値によると、同社は第3四半期、4億5200万ドルを売り上げ、1株当たり利益は26セントになると見られている。
だが、予測値には大きなばらつきがある。First Callによると、アナリストの1株当たり利益の予測値については、9セントの損失から37セントの利益までさまざまな値が出されたという。
これに対し、Googleの最大のライバルであるYahooの場合、第3四半期のアナリストの予測値は、1株当たり利益8セントから10セントの範囲内だった。Yahooは財務ガイダンスを発表して、10月12日に第3四半期の業績を発表する予定だ。
Googleの株価悪化に関する可能性やその程度、あるいはアナリストの予測を大きく下回るのかなどに関しては、各アナリストの間で大きく意見が分かれている。これについては、事前にGoogleから警告が出されており、同社は財務ガイダンスを発表するつもりはなく、また長期にわたる成長を重視していることを知らされているので、投資家も納得ずくかもしれない。
しかしJueによると、投資家らは発行済み株式数がわずかである点を念頭に置いて、Googleの株価が大きく上下動すると見ているという。Yahooが14億株を発行しているのに対し、Googleの発行済み株式数は2億7100万株となっている。Jueは、Googleの場合1株当たり利益は純益数百万ドルにつき1セント単位で影響を受けると説明する。
「Googleの場合、長期的な見通しを重視すると事前に明らかにしているため、投資家はあまり厳しいことをいわないと思う」(Jue)
投資家にとってGoogleを評価するのは難しいと、Credit Suisse First BostonのHeath Terryというアナリストは調査レポートに記している。
「投資家にとって最も難しい問題となりそうなのはGoogleの評価で、これには(財務状況に関する)透明性の欠如や、2重構造をとる株式の形態、さらにはIPO価格の推定値に通常あまり見られないほど開きがあったことなど、さまざまな理由が考えられる」とTerry。GoogleのIPOで幹事会社の1つだったCredit Suisseでは、同社に「outperfrom」の格付けを与えており、今後12カ月間で145ドルまで株価が上昇すると予想している。なお、同日のGoogleの株価は122.34ドルで前日比3.98ドル高だった。
同社は10月18日に、第3四半期の決算発表を行ことになっている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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