Cisco Systemsは、ネットワーク運用にかかるコストや複雑性を大きく削減するイーサネットスイッチ製品で、中小企業市場に積極的に売り込みをかけようとしている。
同社は米国時間27日、中小企業向けに設計/価格設定したCatalystスイッチ製品のラインナップ変更を発表した。この変更で、Ciscoではモジュラ型のスイッチ製品市場に新しい顧客を取り込みたい考えだ。これらの製品では、データ/音声/ビデオの統合のような先進的なサービスに、より高度な冗長性やセキュリティ機能などを持たせることが可能になる。
今回の変更では、新製品のSupervisor II-Plus-TSカードも発表された。Ciscoのスイッチ製品では集中型スイッチアーキテクチャを採用しており、すべてのシャーシ型スイッチで、Supervisorカードが必要となる。Supervisorカードは、シャーシ内のいずれか1つのスロットに挿入され、スイッチに出入りするパケットを制御する。新型のSupervisor II-Plus-TSは、標準的なCatalyst 4500用のSupervisorカードとは異なっており、必要なスイッチ機能を提供するのに加え、サーバや無線アクセスポイント、IP電話、プリンタ、ユーザーPCなどを接続するためのイーサネットポートを備えている。
Supervisorカードが直接利用できるポートを設けることで、ユーザーの初期導入コストを大幅に削減することが可能だと、Ciscoでは説明する。エントリー向けのCatalyst 4500は20ポートのSupervisor II-Plus-TSカードを備え、価格は約7995ドルとなっている。この価格には、シャーシ、イーサネットポート、電源装置、Supervisorカードが含まれている。
同社によると、これまでユーザーは、基本製品だけで7995ドルを支払う必要があり、さらに 48ポートのイーサネットラインカードを4995ドルで購入する必要があったという。
Ciscoはまた、Network Assistantと呼ばれる簡易版の管理ツールも追加した。Ciscoのハイエンドスイッチやルータ向け管理ツールを扱うには、ネットワーク管理者がCiscoのオペレーティングソフトウェアの仕組みを熟知している必要があった。だが、中小企業などではこうした専任のネットワーク管理者を配置していないことが多く、Ciscoでは簡単に使えるGUIを開発することで、特に習熟していない技術者でも、すべての操作を覚えることなしにネットワークに変更を加えられるようにした。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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