日本SGIは、エイ・ジー・アイと共同開発を進めている「ST」を機能強化した「ST Ver.2.0」を発表。同時に、開発ツールキット「ST SDK」の販売を開始した。
「ST」は、感性ユーザー・インターフェース(SUI)の基本エンジンだ。SUIはコンピュータの制御をスムーズな日常会話で行えるようにすることで、人間とコンピュータのコミュニケーションを可能にするためのもの。前バージョンの実績を基に新しいアルゴリズムを採用し、人間と同等の感情認識を実現したものがST Ver.2.0だ。言葉を含む複雑な感情要素 の組み合わせの同時検出が行えるようになり、人間と機械のインターフェースとして活用することができる。これを利用したシステムを構築するための開発ツールキットがST SDKであり、価格は100万円からとなっている。
今回発表された新バージョンでは、従来製品が怒り/喜び/悲しみ/平常の4つの感情のうち1つのみ認識可能だったのに対し、並行処理を行うことで、笑い/興奮を加えた6つの中から複数の感情を認識できるようになっている。これにより、泣き笑い、悲しい怒りといった人間のより複雑な感情をコンピュータが読み取れるようになった。
同社は、カーナビゲーションや家電、ロボット、コールセンターなど、幅広い分野で利用することができるとして、各種メーカーやソフトウェアハウスをはじめ、研究機関などの市場に向けて提供していくという。また、並行してST技術をベースとしたシステムの活用に向けたコンサルティングやインテグレーションのサービスも行う予定だ。
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