Sasserウイルスを作成したとされる容疑者を雇用したドイツのセキュリティ会社が、批判の声に反論している。
SecurePoint Technologiesは今月、18歳のSven Jaschanをプログラマの見習いとして正社員に採用した。多くのセキュリティ/ウイルス対策企業は、犯罪行為に報酬を与える危険な前例を作るとして、この動きを批判してきた。
しかし、SecurePointのテクニカルディレクターLutz HausmannはSilicon.comに対し、Jaschanは自分の行為について後悔していると述べ、今後は善良な人々のために働いて欲しいと付け加えた。
「(事件の)背景を考慮すれば、彼の雇用は適切だった。この少年は成熟していないだけで、特別な意図はなかった。厳しい判決が下ることは確かだ。彼はこのようなことは二度としないだろう」(Hausmann)
Hausmannは、SecurePointでトレーニングを受ければJaschanは更生し、犯罪の世界には二度と足を踏み入れないだろうとの考えを示唆した。
「(Jaschanは)見習いに過ぎないが、今後素晴らしい職業訓練を受けることになる。Jaschanの採用を決定したのは、ほかの採用希望者と比較して彼が最も優秀だったからだ。彼は、服役後は普通の生活を送りたいと考える普通のティーンエイジャーだ」(Hausmann)
つまらない売名行為から悪い前例を作り出したとしてSecurePointを非難するITセキュリティ業界の残りの各社に対して、このような主張は通用しないものとみられる。セキュリティ企業各社は、今年前半に発生したウイルス感染の70%がJaschanによるもので、数百万ドルの損害が発生したと予測している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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