Microsoftの最高財務責任者(CFO)は今週、同社がこれまでより大規模な企業買収を実施する可能性が高いと語った。
同社CFOのJohn Connorsは、Silicon ValleyのChurchill Clubで行われたパネルディスカッションの中で、「過去2年強の間に、我々は10億ドル以上の企業買収を2度行ったが、今後はこれまでよりも多くの大型買収を行う可能性がある」と述べた。
Microsoftは今年、ビジネスソフトウェア大手のSAPと買収の話し合いを持ったことを認めている。
「SAP規模の企業はそう多くはないが、我々がいくつかの大型買収をする可能性がある」と同社シニアバイスプレジデントも兼任するConnorsは述べたが、「しかし、SAPほどの大企業を買う可能性は低い」と付け加えた。
ここ数年、Microsoftの野心は小さめの企業買収に集中していた。大型買収の多くは、中小企業向けのビジネスアプリケーションを開発するMicrosoft Business Solutions部門の行ったもので、このなかにはデンマークのNavisionや、Great Plains Softwareなどがある。
ただし、買収の数が増えれば、それだけ同社のスタッフも各地に分散することになる。これはMicrosoftが常に避けようとしてきたことであり、同社はなるべく多くのスタッフを本社のあるシアトル近辺に集中させたいと考えている。
「研究開発陣を本社周辺に置くことで、チームの壁を超えた交流が生まれる。また、新しいイニシアチブの下で複数の小グル―プを再編することも可能だ」(Connors)
しかし、「企業買収をさらに進めていく場合、もっと分散型の企業モデルを持つ必要があると思う」とも同氏は述べた。
このディスカッションの間に、ConnorsはMicrosoftのキャッシュポジションの話題にも触れ、現金を還元するという決断は、成長株狙いの投資家から価値と収入を重視する投資家まで、Microsoftの全投資家からしきりに催促された結果として下されたものだと説明した。
しかし同氏は、この決断がMicrosoftにとって好ましく、同社の経営のスリム化が促されると語った。
「従業員にとっても、この変化は良いものとなるだろう。皆が『おい、俺たちにはこんなにキャッシュがある。プロジェクトの予算を上げてもらおうじゃないか』と考え始めていたところだった」(Connors)
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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