ワシントン州レドモンド発--Microsoftの最高経営責任者(CEO)Steve Ballmerは、同社が向こう4年間に大幅な利益増を見込んでおり、その増加額は60億ドルに達する可能性もあると語った。
Ballmerは(総売上から投資による利益を除いた)営業利益を重視しているという。この営業利益から、さらにストックオプション交換プログラムのコストと訴訟費用を差し引くと、Microsoftは過去1年間に138億ドルを稼いだことになる。
Ballmerは、証券アナリスト向けに開いた会議の出席者らに対し、「(当社の)利益はどの程度増加すべきか。20億ドル、30億ドル、100億ドル、あるいは150億ドルだろうか」と尋ね、さらに「Nokia、Siemens、あるいはIntelの営業利益程度の利益増を達成できれば、よくやったと言えるだろう」と語った。
Ballmerは、自分のコメントを聞いたアナリストらがそれらの企業の利益を調べることを計算していた。Microsoftの広報担当によると、それらの企業の営業利益は40億ドルから60億ドル程度だという。
Ballmerは、本当はIBMの営業利益に相当する利益増が見込めると言いたかったが、それはIBMの利益が減少しない限り実現不可能だろうと冗談交じりに語った。
今年の会議では、ビジネスをどう成長させるかが大きなテーマとなった。そして、同社の7つの事業部門がそれぞれ今度どうビジネスを成長させていくかを説明した。
BallmerとBill Gatesは、これまで同社が莫大な売上や利益を上げてきた分野以外でも、大きな賭けに出たり、多額の資金を投資し続ける必要があると強く主張した。
とは言え、同社にとって目下の大きな賭けである次期Windows「Longhorn」の開発状況については、ほとんど言及しなかった。
Gatesは「正直にいって、本日Longhornについて新たにお知らせすることはほとんどない」と述べた。当初Microsoftは今年の上半期中にLonghornの完全なテスト版(ベータ版)を出荷すると公約していた。Gatesは29日に、同OSを来年中に出荷するとだけ述べる見込みだ。
Microsoftはエネルギーの大半を「Windows XP Service Pack 2(SP2)」に注いできた。SP2はWindows XPのセキュリティ機能の強化を目的としており、来月リリースされる。Ballmerによると、SP2は同社がこれまで無償で配布した、どのWindowsアップデートよりも多くの研究開発費がかかったという。
Ballmerは、Microsoftが今後も他社にとって手強い競争相手であり続ける一方で、業界のリーダーとしての役割を尊重すると約束した。また同社がライバル視している企業として、ソニー、Oracle、Apple Computer、Sun Microsystems、Google、SAP、IBMなどを挙げた。
「会社の利益になるなら、新たな分野にも迷わず進出する」と述べ、さらに「われわれはこれからも価値ある製品を最良の価格で提供していく」とBallmerは語った。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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