C-NEWSとケータイBESTは、携帯電話市場における消費者リサーチの共同企画として、2006年度に導入が検討されている「携帯電話の番号ポータビリティ」に関するアンケート調査を行った。調査はインフォプラントのアンケートパネルのうち、自分名義の携帯電話を所有している全国の15歳以上の男女各500名を対象として8月24日から26日の3日間実施された。
携帯キャリアを変更しても手数料を支払えば現在の電話番号を継続して利用できるという「携帯電話の番号ポータビリティ」を知っていたかどうか、という点に関しては、72.9%が知っていたと回答。また、68.4%がこの制度に関心をもっており、27.5%はサービスが開始されたら利用したいと回答した。できれば利用したいとした29.7%とあわせると、利用希望者は全体の57.2%にも上る。
昨年10月の前回調査と比較して、利用希望者は10ポイント低下しているが、認知度は27.7ポイント上昇した。認知度が上がったのに対して利用希望者が減ったというよりは、昨年10月から今回の調査までの間に、すでに希望キャリアへ乗り換えてしまったのではないか、とC-NEWSでは分析している。
現時点でのキャリア変更を検討しているのは全体で20.1%と多くはない。しかし「携帯電話番号を変えることに抵抗があるか」という設問に対する「ある」および「どちらかといえばある」を合計すると、79.4%にもなり、またメールアドレスの変更に関しても62.5%が抵抗を感じていることから、制度のデザインによっては需要が増す可能性もある。
キャリア間で比較してみると、現時点での乗り換え先として挙げられたのは1位のauが14.4%で、2位のドコモ(4.5%)に大きく差をつけている。また、番号ポータビリティ実施後の希望キャリアもトップはau(49.6%)で、2位が26.6%のドコモとなっている。一方で、現在auを利用しているユーザーの中では番号ポータビリティ実施後にサービスを利用したいとしているのは50.9%で最少。最近の市場動向を反映した結果になった。
サービス利用料金に関しては、47.0%が「無料ならば積極的に利用を考える」とし、ついで42.1%が1000円から3000円未満を挙げた。3000円以下の安価ならば、と低価格を強調したのが全体の89.1%に上り、番号やメールアドレスの変更に抵抗はあっても、高額なサービスを利用してまで番号を保持してキャリア変更をしたいユーザーは少ないことがわかった。
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