--社内の士気はどうですか。今回の変更はMicrosoftの社員にどんな影響を与えるのでしょうか。喝を入れ、動機付けをする必要性を感じていますか。
そんなことはありません。社員は新しい計画を歓迎しています。WinFSチームは新機能を別の形で提供することになりましたが、計画を変更した理由については十分に説明をしました。現在、WinFSチームは熱意を持って、新たな計画に取り組んでいます。
当社には、明確なライバルを持つチームがあります。たとえば、Googleと競合しているチームは自分たちが何と比べられているのか、Googleの奇跡を人々がどう感じているのかをはっきりと理解しています。彼らは世界をあっといわせなければなりません。
一方、WinFSチームのように、あまりにも先に進みすぎていて、比較対象がいないチームもあります。このような場合は、会社がいかにそのビジョンを重視し、支援したいと思っているか、そのビジョンが他の製品とどう関わっていくのかを、チームに理解してもらうことが重要です。この点は、かなりうまくいっていると思います。来週、WinFSチームと会うことになっていますが、メンバーの質問に答えると共に、この技術に対する会社の期待と献身は少しも変わっていないことを、はっきりと伝えるつもりです。
--オフショア化はOSソフトウェアの開発にも有効ですか。試験や補助的な活動はすでに海外にアウトソースされていますが、ほかにもオフショア化が可能な分野はありますか。
当社の場合、状況は少し違うかもしれません。われわれは開発の大部分を米国本社で行っています。われわれにとっては、これがもっとも効率のよいやり方なのです。この点は、今後も変わらないでしょう。
一方、われわれはグローバル企業としても長い歴史を持っています、北京には研究所がありますし、インドには開発センターがあります。規模は劣るものの、イスラエルにも同様の施設があります。ビジネスソリューション部門はデンマークのコペンハーゲンに大規模な拠点を設けていますし、英国にはXboxゲーム部門の大きな研究所があります。このように、当社の拠点は世界中に広がっています。しかし、すべての中心--革新を総括し、必要に応じて境界線を引き直す存在は、レドモンド(本社)以外にありません。
今年の春、私は複数の大学を訪問し、コンピュータ科学の仕事がいかに重要で、刺激に満ちているか、優秀な人物が目指すべきキャリアであるか、そして実際いかに多くの優秀な人々がこの仕事に就いているか、を学生たちに説明しました。わくわくするようなソフトウェア開発の大半は、今後も米国で行われることになるでしょう。刺激的なソフトウェアプロジェクトは、巷で思われているよりもずっとたくさんあるのです。
コールセンターなどについては、私は専門家ではないので具体的な話はできません。私が話せるのは会社としての方向性のみです。
いずれにしても、これはLonghornとは関係のない話です。その他のソフトウェアと同様に、Longhornも基本的にはレッドモンド本社で開発されています。他の研究開発部門が担当している部分もありますが、大部分の開発は本社で行われています。
--最後の質問です。あなたは以前、今後取り組む可能性の高い分野として音楽を挙げました。音楽市場に商機はあると思いますか(Microsoftは来週、音楽ダウンロードサービスを発表する予定)。
音楽に関しては、いくつかの進捗がありますので、いずれお話する機会があるでしょう。1ついえるのは、広告とEコマースはどちらも重要な収益源になるということです。重要なのは、音楽であれ、アバターであれ、友人にSMS(Short Message System)メッセージを送る権利であれ、人々がインターネット上で安心して買い物ができる仕組みを作ることです--顧客関係やEコマースの分野では、いずれ一握りの会社がクリティカルマスを握ることになるでしょう。
オンラインデジタル購入を限られた分野で提供するつもりはありません。世界中で通用する、汎用的なデジタル支払いシステムを構築することが重要だと考えているからです。われわれはそのためのプラットフォームに投資をしていますし、いずれはその成果を音楽市場で披露する日も来るでしょう。しかし、それは大きな戦略の一部にすぎません。
同じ質問をYahooにしても、広告収入、決済収入、サブスクリプション収入の3つを重要な柱に挙げるはずです。
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