Microsoftが27日(米国時間)、Longhorn計画の縮小を発表したことに対し、開発者らは複雑な反応を示している。Longhorn計画が分割されることに不満を示す人々もいれば、より現実的なアプローチだとしてこれを歓迎する者もいる。
だが、Longhornの最終リリースは早くても2006年以降になることから、チップメーカーやPCメーカーなどMicrosoftの主要パートナーらは、今回の計画変更に動じていない模様だ。
Microsoftは27日、Windows次期オペレーティングシステム(OS)Longhornを2006年中にリリースするため、開発スケジュールを大幅に見直すと発表した。
この結果、同社がLonghornに含める予定だった主要機能の1つである「WinFS」は、ベータ版の状態でリリースされることになった。WinFSは情報検索を劇的に改善する検索機能だ。また、「Avalon」という新しいグラフィカルインターフェースとWebサービス・通信技術「Indigo」は、Longhornだけではなく現行のWindows XPのアップグレードとしてもリリースされる。
「WinFSとAvalonの両方が出揃うことで、新しい種類のアプリケーションが構築できるようになるのがLonghornの面白いところだった。Windowsの中間リリースが出ることにより、この計画は多分スローダウンしてしまうだろう。残念だ」と、開発者向けツールを販売しているSax Softwareの社長Mike Saxは述べている。
Microsoftが計画を変更したおかげで、開発者たちは一部の新しい技術を当初の予想より早く採用するようになるだろう、とアナリストらは述べている。しかし、Longhornの製品リリースはまだ先の話であるため、今回の計画変更によるPCメーカーへの影響はそれほど大きくなさそうだとJupiterのアナリストMichael Gartenbergは言う。
「現時点での計画はまだ非常に仮定的だ。Longhornは計画当初から極度に野心的なプロジェクトだった。同社が一連のOS機能を発表した後で、最終的に計画を若干縮小せざるを得なくなったことは今回がはじめてではない」(Gartenberg)
このスケジュール変更は、OS購入者ならではの実際の行動傾向を踏まえている、とテレビゲームメーカーBioWareのプロジェクトディレクター、Trent Osterは述べている。「多くの人々は以前のようにWindowsをアップグレードしなくなっているという現実を(Microsoftは)よく把握している」(Oster)
Windowsは依然として支配的なデスクトップOSだが、MicrosoftにとってWindowsのアップグレードは具体性に切実な問題だ。Windowsが同社の主な収入源であるのに加え、Linux OSの支持者たちがデスクトップOS市場におけるWindowsシェアを奪おうと挑戦を始めているのだ。
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