AvalonとIndigoをWindows XPのアップグレードとしても利用可能にすることは、両技術の採用が早まる可能性があることを意味する。このように断片的に機能をリリースするというMicrosoftのアプローチを、ソフトウェア企業CorillianのチーフアーキテクトScott Hanselmanは賞賛する。「Microsoftの哲学が変わりつつあることが分かる--過去は、完全に最初からやり直しだったかもしれないが、そうではなくなった」とHanselmanは述べる。
Microsoftのパートナーも務めるコンサルティング会社InterknowlogyのCEO、Tim Huckabyは、リリース計画の変更は開発者にメリットをもたらすと見ている。「以前は巨大で、全く新しいOSがリリースされていた。今回、Microsoftはリリースをいく分モジュール化することになったので、対応がしやすくなるだろう--段階的アプローチのようなものだ」(Huckaby)
しかし、Longhornのさまざまなコンポーネントをコンピュータに取り入れるために、MicrosoftはWinFS、それにWindows XPとWindows Server 2003上で稼働する予定のAvalonとIndigoに対応した大規模なWindowsアップデートを行う必要がある。
段階的リリースのプロセスによって、開発者はどのWindowsのインフラをターゲットにすべきかを分かりにくくなる可能性がある。「心配すべきことは、たくさんの部品の登場にユーザーが混乱してしまい、アプリケーションを動かすのに必要なソフトウェアが自分のシステムにあるのかどうか分からなくなってしまうことだ」とSaxは述べる。
Microsoftの.NET Framework製品部門マーケティングディレクターJohn Montgomeryによると、同社はまだソフトウェアアップデートのリリース方法を決定していないという。だがMontgomeryは、自動アップデートやサービスパックの配布など、既存のソフトウェア製品で採用してきた配布方法を検討していると付け加えた。
PCメーカーへの影響はほとんどなし
DellやGatewayは、Microsoftのソフトウェアに関するスケジュールは、自社の全体的な計画に大きな影響を与えないと述べる。2社は以前にも、Longhornに関して、入手可能になれば提供を開始するといっていた。
Dellのソフトウェア担当バイスプレジデントJim Tottenは、「Microsoftは貴重なパートナーで、われわれはLonghornが実現する追加機能やメリットをわが社の顧客に提供するのを楽しみにしている」と述べている。
チップメーカーIntelの広報担当Howard Highは、自社のマーケティング計画について、Microsoft技術と関係しているが、Longhornはまだ遠い将来のことで、今回の遅れにより同社計画を変更する必要は全く生じないと述べる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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