Microsoftが、Windows XP Service Pack 2(SP2)インストール後に、問題が発生する可能性のあるアプリケーションやゲームを50種類近く発表した。
Microsoftは、同社ウェブサイトの「Knowledge Base」にドキュメントを掲載し、SP2をインストールしたときに発生する可能性のある問題の詳細を明らかにした。SP2は、今月に入ってPCメーカー向けにリリースされていた。同社が発表したドキュメントには、影響を受けるプログラムのリストが掲載されており、自社製品をはじめ、ウイルス対策ツール、ウェブサーバソフトウェア、ゲームなど、さまざまなアプリケーションの名前が列挙されている。
この中で特にMicrosoftが強調しているのは、セキュリティ上の観点からSP2適用時にデフォルトで有効に設定されるWindowsファイアウォールシステムと、リスト中のプログラムの多くとの間で発生する問題についてである。このドキュメントによると、SP2適用後のファイアウォールの設定では、コンピュータが外部ネットワークと接続できなくなり、システムがデータを受信できなくなる可能性があるという。リモートデスクトップ、ファイル共有、電子メールプログラムでの新規メール通知、およびオンラインマルチプレイヤーゲームなどのプログラムで問題が見られるという。
同リストの中には、Symantecのウイルス対策アプリケーションや、Computer Associates Internationalのネットワーク管理ソフト、そしてMacromediaのマルチメディアツールなどのような知名度の高い製品も含まれる。同社はさらに、Visual Studio .Net、Operations Manager、SQL Server、Systems Management Serverなどの自社製品についても、SP2適用後の設定変更が必要であることを認めている。
Microsoftは既に、同社のBusiness Solutions CRM Sales for Outlook 1.2を利用する顧客に対し、SP2をインストールするとソフトウェアが正常に機能しなくなるとして、警戒を呼びかけている。Microsoftでは、この問題を解決するためのパッチをウェブサイトで公開している。
今回のアップデートに対する懸念を公然と表明する企業ユーザーも多い。例えば、IBMは、SP2適用によって発生する問題がすべて明らかになるまで、PCにインストールしないよう社員に通告している。しかし、その一方で、SP2で提供されるセキュリティ機能のメリットの方が、同リリースで懸念されるいかなる管理上の問題より重要だとする企業もある。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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