Microsoftは米国時間27日、Office 2003の初めての大型アップデートをリリースした。だが、アナリストらは、バグ修正やパフォーマンス改善用のプログラムの寄せ集めだけでは大きな売上にはならないだろうと述べる。
Office 2003のService Pack 1(SP1)は、MicrosoftのOffice Updateサイトからダウンロードすることができる。このパッケージには、Office 2003パッケージ向けの一連のバグ修正と安定性を改善するプログラムが含まれるほか、大幅な変更や新アプリケーションも含まれる。Office 2003パッケージは、ワードプロセッサのWordや電子メールクライアントソフトのOutlookなど、各種生産性ツールをまとめたスイート製品。
多くのITマネージャーは最初のバグ修正を待ってから、新アプリケーションをシステムにインストールするため、SP1のリリースは1つの目安として見られている。
しかし、調査会社Directions on Microsoftでアナリストを務めるPaul De Grootは、Office 2003ではそうなる可能性が低い、と話している。Office 2003は比較的バグが少なかったため、IT関係者はすみやかにアップグレードに実施した。Microsoftが先週発表した四半期決算報告でOffice事業部の売上高が大きく伸びていたことが、その証拠だ。「(Office 2003は)大きな問題を抱えたリリースではなかったようだ」(De Groot)
Office 2003の導入を控えている企業がいるのは、テストとインプリメンテーション計画にもっと時間をかけたいからだろう、とDe Grootは話している。新リリースの強化点は、XML機能やDRM(デジタル著作権管理)といった内部の改善に集中している。これらの機能は、ほかのITシステムとの間で複雑な統合が必要になる。
「Office 2003の新機能をすべて利用したいと考えるベンダは、かなりの作業をする必要がある。デベロッパーの負担がかなり大きい。Office 2003の何かしらの機能に着目した組織は、おそらくほかのシステムとの統合を検討している。それで、製品の評価に時間がかかっているのだろう」(De Groot)
SP1で最も明らかな変更点は、InfoPath電子フォーム製品やOneNoteメモアプリケーションに関するもの。ユーザーからのフィードバックや製品テスト結果を参考に、Microsoftはこれらのアプリケーションの外観と動作に大幅な変更を加えた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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