今年は音楽ダウンロード市場が著しく成長しそうだ。
JupiterResearchが米国時間26日に発表した調査結果によると、2004年の米国におけるデジタル音楽の売上は、前年と比べて2倍以上増え、2億7000万ドルに達する見込みだという。
同調査会社によると、2009年には、同市場の売上が17億ドルに達し、消費者は音楽に費やす支出のうちの12%をデジタル音楽にあてるようになるという。
CDの売上が4年連続で減少している米国音楽業界にとって、デジタル音楽ダウンロードの売上が好調なのは喜ばしいことだ。しかし、こうしたニッチマーケットの成長だけでは、CD売上の不足は補えないとJupiterResearchはいう。
短期的に見ると、デジタル音楽ダウンロードは引き続き、CD購入前の確認手段として利用され続けるだろう、と今回の調査結果レポートを作成したアナリストらは述べる。しかし、長期的には、サブスクリプション形式のデジタル音楽サービスの売上がダウンロード方式を上回るだろうというのが同社の予測だ。
「いわゆる『最高のジュークボックス』の姿が見えてきた」とJupiterResearchのシニアアナリストDavid Cardは声明のなかで述べている。「だが、それは当面、音楽愛好家の間だけで、もてはやされるだろう。米国の音楽業界は、成長が見込まれる収入源としてデジタル音楽を管理していかなければならない。」(Card)
米国におけるMP3プレイヤーの出荷台数は今年、前年と比べて倍以上増え、500万台以上になると、JupiterResearchは予測する。また同社は、今後数年間は、MP3プレイヤーの出荷台数がこの成長率で推移するという。成長を牽引しているのはHDDベースのローエンド端末で、調査対象となった携帯音楽プレイヤー購入者のうち77%が、端末に常時1000曲程度保存できれば十分だと回答している。
デジタル音楽市場は、オンライン音楽ストアのiTunesと連携するApple ComputerのiPodプレイヤーが独占している。26日には、RealNetworksが、同社の音楽ストアでダウンロードした音楽をiPod上で再生できるようにするソフトウェア「Harmony」を発表した。Appleは以前、iPod端末との互換性を持ったソフトウェアを開発したいという企業に対し、ライセンス供与することを拒否しており、Realの今回の行動はこれに対抗する措置である。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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