英国の国家ハイテク犯罪対策部門(National Hi-Tech Crime Unit:NHTCU)は現地時間21日、オンライン恐喝やマネーロンダリングに関与したロシアの暴力団関係者を逮捕したと発表した。
NHTCUはオンライン犯罪を取り締まる一連の活動の中で、業者にお金を支払うよう不当に請求し、応じないならウェブサイトを破壊すると脅迫した3人の男を逮捕した。ほかにも逮捕者が出る見込みだ。
逮捕された3人は、英国の有名な業者をはじめとする世界中のオンライン賭博業者をターゲットにオンライン恐喝を行った疑いがかけられている。
ある英国の賭博業者が匿名を条件に語ったところによると、同社のサイトも今年始めに何度か攻撃されたという。
3人は、業者のウェブサイトに掲載されているカスタマーサービス用電子メールアドレスを使って、オンライン賭博業者に接触したとされている。脅迫文のなかで、彼らは1万8000〜5万5000ドル(1万〜3万ポンド)もの金額を請求したという。
この脅迫文には、支払いを拒否したら、サイトにトラフィックが集中する時間を狙ってDDoS攻撃を仕掛けるという警告が添えられていた。
前述の賭博業者によると、英国の業者はこぞって金額の支払いを拒否し、NHTCUと協力して攻撃を阻止するための措置を講じたという。なかには、特別なITセキュリティ対策を講じるために、18万4000ドルも費やした業者がいたことも認めた。
実際にDDoS攻撃を受けてサイトがダウンしてしまった業者のなかには、恐喝を受けたことを認める者もいた。Blue Squareはそんな業者の1つだ。
また、Betfairも先月、サッカートーナメントのEURO 2004開催中にDDoS攻撃を受け、サービスの中断を余儀なくされたことを認めている。
NHTCUは、逮捕された3人がどのウェブサイトを狙っていたかについては、明らかにしていない。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」