オンラインオークションのeBayが、テストケースとして特定の利用者に対し、同社ウェブサイトでデジタル音楽ファイルを販売することを認めると発表した。同社がダウンロードサービス市場へ首尾よく参入できるかどうかを見極めるのが狙いだ。
eBayは同社サイトに掲示した告知文のなかで、180日間にわたるパイロットプログラムの詳細を説明している。同サイトによると、eBayはあくまでも著作権を侵害しない形で、デジタルコンテンツの販売を促進したい考えだという。同社は、パイロットプログラムで何人のユーザーに音楽ファイルの販売を許可するのか明らかにしていないが、6カ月後にプログラムを評価し、認可を受けたダウンロードベンダらが著作権法を遵守しているかどうかを判定すると述べた。
有望なデジタルダウンロード分野へeBayが進出するという動きは予想外のものである。今週前半には、同市場をリードするApple ComputerのiTunesサービスが、1億曲のダウンロードを記録したというニュースが流れたばかりだ。他の有名ベンダーもこの分野で足がかりを作ろうと、参入してきている。エンタテインメント大手のソニーもそうしたベンダの1社で、Appleと同様に、ダウンロード型のデジタルコンテンツと、コンテンツを再生するハードウェアの両方を提供している。
これまで長年、同社の取扱い品目に関する規定のなかでデジタル音楽ファイルは禁止されてきた。今回の発表は、同社が従来の方針から大きく転換することを意味する。
eBayは同社の「Digital Downloads」サイトカテゴリで音楽の販売が認められた個人や企業は、まずeBayに対し、オークションに出すコンテンツの販売権があることを証明する必要があるという。
eBayによると、売り手と買い手の実際の取引は、eBayとブランド提携するダウンロードベンダのウェブ上で行われるという。eBayは、音楽の購入者に対し、同社のオークションを通して購入したコンテンツを再度出品したり、転売することを禁じている。
eBayの名を不法に語る不正行為が横行していることを視野に入れ、同社のウェブページには早速、音楽ファイルのダウンロードオークションを提供するといった内容の迷惑メールやポップアップ広告にだまされないように警告する文章が掲載されている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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