大手銀行や電話会社も--論争をよそに広がるアドウェアの利用

Declan McCullagh(CNET News.com)2004年07月01日 21時14分
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 間もなく発表される予定のあるレポートによると、J.P. Morgan ChaseやVerizon Communications、Merck、T-Mobileといった大手企業が、何かと物議をかもす「アドウェア」ネットワーク企業WhenUの顧客として名を連ねているという。

 「アドウェア」とは、インターネットユーザーのパソコンにインストールされるプログラムで、インターネットから無料ダウンロードできるソフトウェアに付随してくることが多い。ユーザーは、お目当てのソフトウェアを無料で使用する代わりに広告メッセージを受け取ることを求められる。ウェブ上でのユーザーの活動が監視されるなどの情報がユーザーに適切に示されていない場合が多く、アドウェアはしばしば批判の対象になってきた。

 米国時間6月30日に公開される予定のレポートには、アドウェアネットワーク業界第2位であるWhenUの内幕といった、貴重な情報が記載されている。同レポートを独自に作成したハーバード大学の大学院生Ben Edelmanは、この分野の専門家として、スパイウェア関連訴訟で証言台に立った経験も持つ。同レポートでは、Fortune 500社に名を連ねるような大企業が、日増しに広告が増えるネット環境のなかで自社をアピールしようと、物議の対象になりがちなアドウェアを利用し始めていることが明らかにされている。

 ここ数カ月間、WhenUやライバルのClaria(元Gator)は、プライバシー擁護論者や政治家からの批判にさらされており、こうした業者を批判する声は高まる一方だ。KazaaやMorpheusのようなアプリケーションをユーザーがインストールした際、知らぬ間にアドウェアまで一緒にインストールされている場合が多く、これではスパイウェアと同じだというのが批判者側の主張だ。

 アドウェアとスパイウェアを区別するのは難しい。しかし、WhenUやClariaに批判的な人でさえも、知らぬ間にPCに感染して、そこからスパムメールを発信したり、ユーザーのクレジットカード番号を盗み出したりするような悪質なコードに比べれば、これらはさほど不快でないと認めている。

 メジャーリーグ(MLB)は、WhenUやClariaといった広告ネットワーク企業に敵対する態度を示し、こうしたサービスを利用して広告を提供する企業とは契約を結ばない方針を採用したことが、6月29日付けの Wall Street Journal紙で紹介されている。さらに、インターネットユーザーがポップアップ広告を不快に感じるようになってきていることを受け、Interactive Advertising Bureauは、こうした広告の利用を制限するほか、ユーザーが業者から正しい説明を得られるようにする目的でガイドラインを発表した。

 間もなく発表される同レポートでは、WhenUを利用する広告主が競合相手のウェブサイトに狙いを定めていることが明らかにされている。同レポートによると、例えば、Verizon DSLの広告は、Covad Communications GroupやDirecway、そしてそのほか71カ所にのぼるブロードバンドプロバイダのドメインをユーザーが訪れた際に、表示されるという。

 「(アドウェアを利用する広告主は)他社のウェブサイトで自分たちの広告を表示させるのが好きなようだ。New York Timesのサイトを見ると、New York Timesにとって全く得にならない広告が目に入ってくる。得をするのは、WhenUだ」(Edelman)

 有名企業がWhenUを使って広告活動を行う一方で、こうしたサービスを利用する企業は、社会の裏側でビジネスを行っている場合が多い。同レポートによると、WhenUでギャンブル関連の広告を出している企業が49社あり、アダルト向け広告を掲載するために計99個もの広告枠を買い取った企業が9社もあるという。大手の広告主としては、Priceline.comやJ.P. Morgan Chase、Casino On Net、Verizon、Orexis(男性用精力剤の販売業者)が挙げられる。

 またWhenUのライバルClariaは、新規株式公開(IPO)を申請中だ。同社の申請書類には、顧客企業の上位20社が記載されており、そのなかには、OrbitzやBuy.com、Lycos、 Amerix,、Motorola、Sprintといった企業の名前もある。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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