Intelは17日(米国時間)、ニューヨークとサンフランシスコで開催された2つのイベントで、同社の最新チップセットのプレビューを行なった。
同社は、このプレビューのために特別にイベントを開催し、Intel 915 ExpressとIntel 925 Expressという2つのチップセットを披露した。数日後にはこれらのチップセットを搭載したデスクトップPCが正式に発表される予定で、情報筋によるとリリースは21日の予定だという。
Intelはここ数カ月間で、小規模なプレビューイベントを実施してきたが、今回のイベントはその最新のものとなる。また同社は、今月台湾で開催されたComputexトレードショーなどでも、このチップセットに関する説明を行っていた。
今回披露された新しいチップセットでは、プロセッサのデータ入出力が、人間の中枢神経系に似た形で行なわれる。これらのチップセットを搭載したデスクトップPCでは、高速なメモリのサポートや描画性能の向上など、数多くの機能が強化されており、またPCにワイヤレスアクセスポイント機能をオプションとして追加するもことも可能になると、Intelは説明している。
Intelはこれに合わせて、新しいPentium 4プロセッサを数種発売する予定だが、その中には3.6GHzのPentium 4 560が含まれると見られている。今後、このチップセットと新Pentium 4プロセッサを組み合わせた、さまざまなデスクトップPCが新たに登場することになるが、これらはいづれも現行のデスクトップの性能を上回ると同社は述べている。また、Intel Wireless Connect Technologyと呼ばれるワイヤレスアクセスポイントのオプションを内蔵するモデルも多く出されるだろう。
有名PCメーカーでは、DellやHewlett-Packard(HP)、IBMが最初にこのチップセットを採用した製品をリリースし、その後Gatewayなど他社が追随する見込みだ。最初に発売されるのは個人ユーザー向けの製品になりそうだが、Intel Express 915を採用した企業向けのデスクトップも発売される予定で、一部のメーカーでは今週末から新デスクトップモデルの発売を開始する。
新モデルは、たとえばタワー型など従来の形状のものが大半を占め、用途も一般的な計算処理やゲーム用に設計されたものとなる。
しかしIntelでは、ビデオや画像配信のためのいわゆる「エンターテインメントPC」や、通常のコンピューティングタスク向けのスタイリッシュなデスクトップ「ライフスタイルPC」など、新しいタイプのデスクトップシステム開発も支援してきており、新チップセットをベースにしたこれらのPCも、少なくとも数種発売される見通しだ。さらに、企業向けの小型デスクトップも登場する可能性がある。
900シリーズのチップセットの採用は、まず約1200ドル以上のハイエンドデスクトップ機から進むと見られている。価格が高めなのは、マシンの新機能などの影響による。
既報の通り、900シリーズのチップセットには、デスクトップ機の性能向上を狙って考えられた、次のような新しい機能が盛り込まれている:
また、900シリーズのチップセットのリリースに合わせて、新しい775ピンのソケットを持つPentium 4プロセッサも発売になる。今回のリリースでは、2.8GHzのPentium 4 520、3GHzのPentium 4 530、3.2GHzのPentium 4 540、3.4GHz のPentium 4 550、3.6GHzのPentium 4 560の、合計で5機種が発表になる。同社ではまた、主にゲーム用PC向けの3.4GHzのPentium 4 Extreme Editionにも775ピンのモデルを追加し、その後はCeleronでも775ピン・モデルが数種類登場すると見られている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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