富士通研究所とFujitsu Laboratories of America(FLA)は、セマンティックウェブを用いて情報機器の連携動作を実現するTask Computing技術を開発した。富士通研究所が6月8日に明らかにしたもの。同技術を利用すると、ユーザーの身の回りにある情報機器をその場で自由に組み合わせて利用できるという。
セマンティックウェブとは、コンピュータなどの機械にも情報の意味(セマンティクス)を理解させるための技術で、World Wide Web Consortium(W3C)が標準化を進めている。セマンティックウェブに対応したTask Computing技術を使うと、情報機器間のやりとりの仕方を、人間を介さずに機器自身が解釈できるようになるという。例えば、「“画像を送る”“音楽ファイルを再生する”といった機器が持つ機能の意味をセマンティックサービスとして仮想化し、機器自身に判断させることにより、ユーザーは機器接続の詳細を意識せず使うことができる」(富士通研究所)。
機器の連携機能と、機器そのものが持つ本来の機能を分離することで、連携させる機器以外の端末からネットワークを介して連携を指示することも可能になった。その結果、異なる規格に対応した機器間の連携や、将来登場する未知の機器同士の連携も指示できるという。
富士通研究所では、今後アクセス制御などのセキュリティ技術を導入し、2005年ごろの実用化を目指すとともに、セマンティックサービスに基づく機器連携の標準化活動も展開する。
同社は、2004年7月7日〜9日に東京国際フォーラムで開催する富士通ソリューションフォーラム2004で、同技術のデモンストレーションを行う。
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