ストレージ大手のEMCは先週、サムスンとの提携に基づき成長市場であるアジアでストレージシステムを販売することについて、計画の詳細を明らかにした。
2社によると、この提携によりSamusungは、EMCのClariion級のストレージシステムを「StorageMax」という自社ブランドの下で提供するという。将来的には、共同で製品開発も行う予定だ。
この提携はEMCが結んだ最新の提携となる。同社は、競争が激化する市場のなかでIBMやHewlett-Packardなどの大手ベンダーを相手に戦わねばならない状況に置かれている。これらのベンダーはストレージシステムに加え、サーバやPC、サービス、その他の技術を提供しており、さらには、大規模で世界的な営業チームも抱えている。
強いストレージ製品を持たない主要PCサーバメーカーと提携を結ぶことで、EMCはフルサービスの技術契約を顧客から取り付けやすくなる。また、パートナー企業の既存営業チームを通して幅広いユーザーにアクセスすることも可能となる。
EMCはDellとも同様の提携を結んでおり、米国の中小規模企業をターゲットとしている。それ以外にも、EMCは欧州市場をターゲットとしてFujitsu-Siemensと提携を結んでいる。
Samsungはまず初めに、韓国市場にフォーカスし、中小企業を狙う。営業は、自社サーバやその他の機器をEMCのストレージ機器と結びつけて展開する。Samsungは北米市場では部品や家電製品の販売に力を注いでいるが、アジア市場では企業向けハードウェア一式を提供するベンダーだ。
Samusungの電子コンピュータおよびインターネットシステム部門バイスプレジデントのKim Han-Suは韓国のソウルで先週、「中小規模企業市場にフォーカスを絞って取り組む。ストレージ製品で1700万ドルを売り上げることが私のミッションだ」と語った。
EMCとSamsungが協力関係で合意に至ったことを発表したのは少し前のことだ。だが2社は当初、提携の詳細について明らかにしなかった。
「Samsungは、EMCにとって役に立つ技術を有している。われわれは、お互いの研究センターに自分たちの開発研究部隊を派遣し合っている」とEMCのエグゼクティブバイスプレジデントJoel Schwartzは述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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