Sunは、Solarisをユーザーにオープンソースで提供することに関して、パートナー企業との提携を強化する、とSchwartzは語った。「Sunは今後もオープンソースの世界とクローズドソースの世界の両方で、コミュニティを成長させていく」(Schwartz)
Schwartzは、Linuxのようにさまざまなディストリビューションに分裂し、アプリケーションの互換性が失われるような事態になることを、Solarisでは避けたいと考えている。Linuxタイプのライセンスでは、オープンソースにはなるがオープン標準にはならない、と同氏は指摘。「両者(オープンソースとオープン標準)の間には大きな違いがあるが、この2つのコンセプトを混同しているLinuxベンダーがいる。それはRed Hatだ。これは非常に危険なことだ」(Schwartz)
「Red Hatは、自社の製品について、オープンソースだからオープン標準なのだと主張している。しかし彼らは、われわれがいつも注意を払ってきたことを見失っている。それは、オープン標準なら代替物や選択肢、競合製品が存在し得るということだ。顧客はわが社のアプリケーションを使ってもいいし、(IBMの)WebSphereやBEA製品、またはJ2EE(Java 2 Enterprise Edition)準拠のJBossを利用することもできる」とSchwartzは言い加えた。
Solarisのオープンソース版に採用されそうなライセンスモデルについては、Sunソフトウェアグループのエグゼクティブ・バイスプレジデントJohn Loiaconoが次のように語った。「どのようなライセンスモデルを使用し、どの程度の自由な利用を認めるかを検討する必要がある。また、商用利用や個人利用、教育・研究目的の利用(に応じてライセンスモデルを分ける)かどうかも検討せねばならない」
「われわれは現在、こうした点について最終的に煮詰めているところだ。わが社は非常に積極的かつ進歩的なアプローチを取ることになるだろう」(Loiacono)
SunはどのようにしてオープンソースSolarisで収益を上げるのかという問題について、同氏はSunにはSolarisの売上のみに頼る必要はないと答えただけだった。「わが社にはハードウェアもストレージも、サービスもサポートもある。われわれはこれら全てを利用し、全てを販売していく」(Loiacono)
Schwartzは2日の基調講演のなかで、Sunが今後発売するデスクトップOS「Looking Glass」を披露した。SchwartzはこのOSを、昨年9月にも別のイベントで披露している。Looking Glassの注目すべき機能としては、3Dで回転するウィンドウや拡張デスクトップ、半透明のアプリケーションウィンドウなどがある。
Schwartzは、SunがLooking Glassに関する焦点をシフトしたと語った。現在同社は、このOSにより多くの機能を追加するかわりに、早期にリリースするために十分な堅牢性を持たせることに重点を置いていると同氏は述べたが、ただしLooking Glassがいつ、どのような形で提供されるかについては具体的な説明を避けた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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