アナリストや業界幹部は、米国時間24日に全米で施行される携帯電話番号ポータビリティの規則が、法人向け携帯電話料金の削減につながるかもしれない、と話している。
現在米国内の約70%で施行されている連邦通信委員会(FCC)規制を元に実施されるこの規定により、米国の携帯電話加入者は今後、電話会社を乗り換えても今までの自分の番号を使い続けられるようになる。
携帯電話コンサルタンティング会社のTeldata Controlでバイスプレジデントを務めるNick Wrayは、この変更により米国内ならどこでも自分の番号を使い続けられるため、携帯電話の契約交渉で法人側がようやく優位に立つことになる、と話している。社員に携帯電話を持たせていた企業は、電話番号の変更による影響を漠然と懸念し、これまで電話会社を変更したがらなかった。
番号ポータビリティを導入した海外10カ国でそうだったように、米国の電話会社も競争力維持のため、3年ほどで法人向けの携帯電話利用料を最大50%引き下げてくるだろう、とWrayは予想している。同氏は、これは米国企業が現在受けている割引率の二倍以上になる、と話している。
値引きの第一段階は、米国大手企業の約35%が自社の契約する携帯電話サービスの入札を受け付ける今年中に始まる可能性がある、と同氏は述べている。
Verizon Wirelessの幹部らは米国時間21日、値引きの計画については一切明らかにしなかったものの、番号ポータビリティ規則は同社の法人向け携帯電話市場のシェア拡大に役立つと思うと話している。
Verizon WirelessのバイスプレジデントJohn Comiskyは、「時間が経つにつれて、この分野の動きがますます活発になってくるだろう」と語った。
法人向け携帯電話サービスの顧客が最高の扱いを受けるかもしれない一方で、Cingular Wirelessは、会社が使用料を支払ってくれない米国の携帯電話加入者の90%の先行きが厳しいことを警告している。
Cingularは、11月に番号ポータビリティが導入された上位100カ所の地域以外で業務を展開している携帯電話会社は、番号の切替申請を手作業で処理しており、これが古い電話番号を新しい携帯電話に割り当てる作業の遅れにつながる可能性がある、と話している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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