通信機器メーカーのTellabsは米国時間20日、Advanced Fibre Communications(AFC)を約19億ドルの現金と株式で買収する計画を発表した。
Tellabsは、電話会社のアクセスネットワークからの通信を集約する、デジタル・クロスコネクト製品の分野で最大手の1つ。同社の機器は、米国や他の国々の多くの電話会社で利用されている。
同社は、高速インターネットアクセス機器の有力ベンダーの1つであるAFCを獲得し、ブロードバンド機器市場での存在感を高めたい考えだ。AFCはすでに地域系電話会社Verizon Communicationsと重要な契約を交わしている。Verizonでは、家庭やオフィスに提供するための光ファイバネットワーク構築にAFCの機器を用いる計画だ。
「TellabsとAFCを一体化し、エンド・ツー・エンドのアクセス回線や(電話会社の)伝送ネットワーク向けのソリューションを持ち、ブロードバンドデータ通信へとシフトする業界をリードする戦略的な世界規模の通信機器メーカーを作り上げていく」とTellabsの社長兼CEOのKrish Prabhuは声明の中で述べている。「アクセス回線分野と伝送分野のトップ企業同士が一緒になることで、われわれはブロードバンドサービスという通信業界の有望な分野で、顧客とともに成長していく」(Prabhu)
Prabhuは、以前AlcatelでCEOを務めていた人物で、今年2月にTellabsに加わり、同社創設者Michael Birckの後を継いでCEOとなった。
今回の買収で、AFCの株主は1株につきTellabsの普通株1.55株および7ドルのキャッシュを受け取る。買収完了時には、Tellabsの株主は全体の約75%、AFCの株主は25%をそれぞれ所持することになる。
買収完了後には、AFCのCEOを務めるJohn SchofieldがTellabsのCOO兼ディレクターとなる。Tellabsの取締役会は、Schofieldを含めAFCから新たに3名の追加メンバーを迎える。この買収は、2004年下半期に規制当局および株主によって承認される見込みだ。
買収後のTellabsの従業員数は、海外拠点の1000人あまりの人員を含めて約4100人となる。同社はカリフォルニア、フロリダ、イリノイ、テキサス、バージニアの各州ならびにデンマーク、フィンランドに開発拠点を持ち、29カ国に41のセールスオフィスを展開することになる。
Alcatel、Lucent Technologies、Nortel Networksら他の通信機器会社のように、Tellabsは戦略の中心を、従来の電話回線ベースの製品から、IPやMPLS(Multi-Protocol Label Switching)をサポートする製品へと移している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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