調査会社のGartnerによると、技術関連の投資状況改善を示す最新の兆候として、データストレージ管理ソフトウェア市場が回復しつつあるという。
Gartnerは米国時間19日、データのバックアップや復旧といった作業を行うソフトウェアの全世界での売上が、2003年に7.9%拡大して50億ドルになったと発表した。ストレージ管理ソフトウェア市場は2002年に初めて売上が減少し、5.8%減の46億ドルになっていたと同社は話している。
GartnerのアナリストCarolyn DiCenzoは、「今年も同程度の成長が期待できる」とし、さらなる成長拡大を予想した。
2003年の売上では、28.3%のシェアを獲得したEMCがトップに立っている。マサチューセッツ州ホプキントンに本社を置く同ストレージ専門ベンダーは昨年、データバックアップ/復旧アプリケーションを開発するLegato Systemsなどの企業買収によって、ソフトウェア製品の拡大に注力した。EMCはデータストレージ用のハードウェアも販売している。
Gartnerの調査で第2位に食い込んだのはVeritas Softwareで、マーケットシェアは18.7%だった。3位は13%のIBMで、5.6%のHewlett-Packard(HP)と5.3%のComputer Associatesがこれに続いた。Gartnerの話では、これら上位5社のうち昨年マーケットシェアを拡大したのはIBMとHPだけで、またHPはCAを抜いて4位の座に就いたという。
この報告は、技術ベンダー各社にとってうれしいニュースが続いた矢先の発表となった。調査会社のIDCも先日、情報技術関連の世界全体での消費成長率が、昨年の2%から今年は5%にまで上昇するとの発表を行っている。
IDCは先月、ストレージソフトウェアの売上高が2003年には8%上昇して62億9000万ドルに達したと語った。同社の話では、企業各社によるデータの取り扱いに関する規制へ対応などもあり、同市場は同年の第4四半期に18%の上昇を見せたという。
IDCによると、ストレージ関連の支出は、依然としてソフトウェアよりもハードウェアへのものが多いという。しかし、組織がストレージ製品をさらに活用し、また運用コスト削減を目指しているなか、ソフトウェアは日増しに重要度が高まりつつある。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向け に編集したものです。
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